表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/124

第15話 以外な面

「リアの奴、どうしたんだろな?」

「主様、どうしたのです?」

リアが歩き去ったあと、フォンセが近付いてきて俺に俺に問いかける。

「さっきな、リアが顔を赤くしててさ、不調かなって思ったんだが、、」

「リアさんの行動を思い出してみては?」

「そうだな、、迷子になって、帰ってきて、歩き去った、それくらいだと思うぞ?」

「主様!もう少し詳しく、」

「ん、、迷子になって、俺が迎えにいって、帰ってきて、顔を赤くしてて、歩き去った、、ん、やっぱりこれくらいだと思うぞ!」

何度思い返しても、同じ答えだ。特に異常はないと思うのだが、、、

「主様、リアさんはいつからあんな感じですか?」

「帰ってきてからだな!」

「そこから間違いです!」

フォンセは、やれやれという表情を浮かべると、説明を始めた。

「まずです。リアさんは主様のことをどう思っていると思いますか?」

「ん、旅仲間だろ?」

「!」

「ん、どうした?」

「いえ、いいです。では、リアさんが何故顔を赤くしてたと思います?」

「不調じゃないのか?」

「いえ、違います。リアさんは恥ずかしいんですよ。」

「なにをだ?」

「迷っちゃったことですよ。だって、恥ずかしいでしょう?」

「そうだな、、だからか?」

「きっと、そうですよ」

妙に納得できないが、俺は一端納得すると 狩ってきた獲物をその場に出す。

「!!!」

フォンセは見た瞬間、目を見開いて今にでも飛び付かんとする勢いだ。

「フォンセ、待てよ。」

「主様、、酷いですよ。早く早く!」

「フォンセ、、我慢だぞ」

「んーーー、、」

俺はフォンセが我慢してられる間に手早く処理を始める。今回は素材などは回収しないので楽だ。

「光よ集まれ」

光の権能は、聖という属性もあるが、光という属性も含める。何が違うかというと、聖は闇の対だ。なら光は何なのかと言うこと、そのまま、光だ。日光などもその内に入る。そして、光の対は影にあたる。そして、今回したのは光を一点に集めた。すなわち獲物にだな、

「主様、危ないのでは?」

「大丈夫だ。」

光は目で見ることは出来ない。しかし、確実に余分な部分を焼き尽くす。また、そのついでに肉自体にも火をとおした。

「さ、さ、解体だな」

「はい。フォンセはもう待てませんよ!」

光が焼き尽くしたせいで、獲物からはいい匂いが漂っていて、フォンセは既に目を血走らせていた。

「待っとけよ、」

俺は闇裂を取り出すと、まずは首を飛ばす。そのあと、部位ごとに解体すると、食べられる部分と食べない部分に分けられる。

「闇よ呑み込め」

たったそれだけで、食べない部分達はコンパクトな球体に押し込められる。そして、俺が開いた手を握ると、闇の球体は、ポンッ!と軽快な音をたてて消滅した。

「さ、いいぞ。」

俺が後ろを振り向いて、そう言う前にフォンセはもうつまみ食いをしていた。

「フォンセ、、、」

「んー、んー、」

「口の中のを飲み込んでから言え」

「んー、、主様、こんないい匂いしてるのに、待てなんてあんまりですよ」

「そんなこと言うなよ。それより、リア、いるんだろ?」

近くの草村がガサゴソと音をたてると、俺は草を掻き分けて、

「見つけた、、リア、そろそろ戻ってこいよ?夜の森は危ないぞ!」

俺はそう言うと、隠れてたリアの手をとって連れ出した。

「エ、エドさん!」

「いつまでも恥ずかしがってないで食べよう。そろそろフォンセが我慢できないから」

「、、、」

俺は半強引にリアの手を引くと、フォンセの所まで連れていく。

「リアさん、さっきのは一度忘れてください。早く食べましょう。フォンセは我慢出来ません!」

「は、はい。」

リアも、結局はフォンセの勢いにおされてそこに座った。

「さ、食べよう」

俺達はそう言うと、我慢しきれないフォンセを筆頭に焼いただけの肉を食べ始めた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ