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第11話 暗龍

「初めまして、暗龍」

「キュィ!キュィィ!」 

暗龍は、小さな羽を羽ばたかせるとリアの方へ向かおうとして、闇のドームに勢いよくぶつかってしまう。

「どうした?そうか、記憶も引き継いでるんだったな、、」

この暗龍、実は飛龍の神力を使って創造している。そして、飛龍であった時の記憶も引き継がせていた。さっきまでの飛龍はただの神力と引き換えに作った仮初めの意思だった。しかし今回は、一から暗龍を創造しており、ちゃんとした生物だ。

「待て待て、急いでも無駄だぞ。少し待てよ!」

「!!!」

生き物を創造した後、手を加えるのは良くないのだが、俺は冷たい鱗におおわれた暗龍の肌に触れると、神力を流し込む。

「キュ、キュ、キュ、、キュ、キュィィィ!!!」

痛みは無いだろうが、違和感があるのか暗龍は暴れる。

「大人しくしてくれ。すぐ終わるから」

俺がしてるのは、暗龍の声帯の強化。暗龍と接するのは俺とリアくらいなのだから、人の言葉を話せてもいいだろう、、俺はそう思い暗龍の声帯を作り替えていた。

「キュ、キュ、キュ、や、やめて、下さい」

「終わったかな?まあいいや。終わりだ」

「や、やっと終わりましたぁ、、」

「ごめんな暗龍。けど、言葉を手にいれたろ?」

「へ、、あ、そう言えば、ありがとうございます主様!」

「そうか良かった」

すると、暗龍は目を瞑ると短い手を合わせた。

「!」

暗龍から闇が吹き出すと、次出てきたのは一人の幼女だった。 

「暗龍か?」

「はい!」

「なんで、人になれるんだ?」

「主様もできるでしょ?だからです。」 

「そんなものなのか?」

「そんなものです。ちなみに、主様と同じ変化の術を使ってますよ!だから、見た物なら何にでもなれます!」

「そうか、、以外と規格外になったかな!」

「主様ほどじゃあ、ありません!」

「聞こえてるのかよ、、」

「はい、魔物は耳がいいんです!」

その頃、暗龍の声もあってリアが目を開ける。俺はすかさず闇のドームを解いた。

「エド、さん。おはようございます。その子は誰ですか?」

寝起きの悪い筈のリアは、目はしっかりと光を放ち俺を捉えていた。

「落ち着けリア。説明させろ!」

「エドさん。返答をお願いします。」

明らかに怒ってる。はっきり言ってどうしようもない。

「説明する。こいつは魔物。リアを守ってた奴だよ!」

「ホントですか?」

リアも自分のまわりに何かがいたことは分かっていたのだろう。そしてその者に悪意のないことも、、

「は、はい。元飛龍の暗龍です。よろしくお願いします。」

「そうなんですか?」

「そうだよ。絶対何か疑ってるだろ?」

「はい!ボクがなんて言って出てきたと思ってるんですか!」

「それは、大事な人と一緒に行く、だったっけ?」

「そうですよ、、それなのに、、」

「だ、か、ら、こいつは魔物だって。リアの護衛に創ったんだ」

「エドさんが守ってくれれば良いじゃないですか!」

「今回みたいに、俺が守れないときはどうするんだ?」

「それは、、、」

「な、、仲良くしてくれ。それに、暗龍がいれば戦力も上がる」

「、、、、、分かりましたよ。ボクの為って言ってくれるなら、それでいいです。ボクの為なのに断れませんから。」

「仲良くしましょうね。リアさん。」

「そうですね、、ボクと一緒にいる機会も多そうですし、、それに、旅仲間ですしね」 

「そう言えば、リアさんは主様の愛人なんでしすか?」

「あ、愛人、」

その瞬間、洞穴の中の時間が止まったかのように静まりかえった。

「はい。リアさんが主様と話してる時は、凄く嬉しそうに見えましたので、」

「そ、そんな、、」

それからは、純粋で無知な暗龍の好奇心にリアが大打撃をうけていた。その間、チラチラと俺を見てはすぐさま顔をそらしていたが、、

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