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どうして 僕は こんなにも。

作者: 神林 醍醐郎

◯どうして 僕は こんなにも



どうして 僕は こんなにも


臆病者で 弱虫なんだ


この軟弱の 原因は


思い返せば いくらか 見当(みあた)たる


けれども それらは 今はなく


身近にいるは 優しきばかり


それだというのに この僕は


何をするのも 恐ろしく


ひたすら うちに 引きこもり


布団を被って 震えてる



そうして 逃げて みたとこで


恐れは 消えてくれやしない


怖いものなど 近くにないのに


恐怖は どんどん 膨れゆく



それもそのはず 近くには


恐怖を囁く奴がいる


僕に恐怖を吹き込んで


気持ちを挫く奴がいる



そいつの名前は 「僕自身」


僕に恐怖を吹き込んで


足腰萎えさせ 笑ってる


笑っているのに そいつの目には


涙が浮かんで 零れ落つ


そいつは 僕を馬鹿にして


そいつは 僕を憐れんでいる



こいつと 縁を 切られれば


僕も 表を歩けるだろか


太陽の下 笑い行く


子どものように なれるだろうか

 


僕は ナイフを手に取って


そいつと 縁を 切ってみた


次こそ うまく やれますように


願いながらに 目を閉じた

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