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黒き弾丸と白き学園の守り巫女  作者: 藤原ミヤビ
第1篇 私立桜林学園の新入生
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第8話 部活動勧誘週間開始、雅の新装備

 楽しみにしていた部活動勧誘週間が始まった。会長に聞いたところ生徒会は部活動には入れないが、抜き打ち検査等の生徒会独断の名目で部活動ができるらしい。だから部活には入れないが何かしらの理由をつけて体験入部ができるみたいな感じ。楽しそうだ。部活をしている生徒にとっては迷惑極まりないけど。


「生徒会は一応の見回りを行う。部活の行き過ぎた勧誘がないかをチェックする。通常それだけだ。ちゃんと腕章をつけておくように。じゃあ解散。」


 といって生徒会はそれぞれに散って行った。部屋には僕だけしかいない。


「玲、居るか?」

「イエス、マスター。」


 といって天井裏から玲が降りてきた。いつものメイド服ではなくいかにもスパイみたいな服装で。それは可愛いというよりセクシーでかっこいい感じだ。これを見たら男子は悩殺だな。


「暗部も動くんだろ?」

「はい。もちろん。」

「大丈夫だと思うが、目立つなよ?」

「大丈夫ですよ。これを着て行くんで。」


 玲が取り出したのはこの学園の制服とフード付きのマント。絶対マント目立つよ。


「じゃあ僕は行って来るよ。…目立つなよ!?」

「マスター。それは振りですか?」

「違うから!!」


 と言いながら生徒会腕章をつけた僕は風紀委員会本部に向かった。…大丈夫かな?


「諸君、馬鹿騒ぎの一週間が始まった。雅、生徒会は大丈夫か?」


 僕がオッケーサインを送ると再び話しはじめた。


「雅が入ってくれるから、少しは大丈夫だが例年暴力沙汰が多いから気をつけろ。抵抗する者は全て逮捕して構わないからおもいっきりやれ。それでは出動!!」


 と言うと、委員達は右手で拳を作り、それを右胸に当てた。それが風紀委員会の敬礼だった。敬礼後委員達は足早に取り締まりに向かった。


「委員長。皆が持って行ったスタンガンと特殊警棒を一式お借りしていいですか?」

「構わんがそれを使うほどか?僕には結構な格闘スキルがあるじゃないか。」

「もし相手が剣道部のように竹刀や木刀を持っていたら、素手だけじゃ苦戦しますからね。備えあれば憂いなしですよ。」

「なるほどな。分かった。じゃあ行くぞ雅。準備はいいか?」

「その前に、今から起こることは他言無用でお願いします。」


 他言無用、その言葉に委員長は首をかしげた。


「玲、居るか?」

「イエス、マスター。」


 と言い、玲が天井裏から再び降りてきた。委員長は急に現れた玲を見て驚いてる。そんな委員長を無視して僕は玲と話しはじめた。


「玲、前に言った麻痺弾丸、ゴム弾丸、無線アプリは用意できてるか?あとイヤホンマイク。」

「はい、マスター専用に私が作っておきました。」


 取り出したのは少し湾曲した丸い空間があるポーチと長方形のポーチ二つ。


「これは?」

「マスター専用のマガジンポーチです。」


 と言ってポーチを僕に渡し、スマホに無線アプリを入れ始める。

 ダウンロード中の間オペレーションマイクを耳に付け、玲の説明を受ける。


「マスター、まず二つ空間があります。その一つには通常弾が入れてあります。もう一つはお任せします。次にパイソンハンター専用のメカニズムスピードローダー五つを穴に入れて下さい。これを左腰に引っ掛けるようにセットして下さい。そしてガバメント専用のマガジンポーチ二つですが、右にはベルトにマガジンを装備しといて下さい。左はパイソンハンター用ポーチの下にセットしてください。」


 と玲が淡々と説明しているとアプリのダウンロード、インストールが完了した。


 僕は言われた通りにポーチの一つを左に引っ掛ける。そしてもう二つの長方形のポーチを引っ掛けるようにセットする。腕とかに当たって痛いかもな。


「アプリの使い方は何となくわかりますね。」

「ああ。玲、ありがとな。」

「もったいなきお言葉に感謝いたします。リロードと弾込めは自分でやってくださいね。あとサバイバルナイフです。収納するところはベルトの後ろの部分です。」

「ありがとう。助かった。」

「まだお呼び下さい。」


 と言って玲は天井裏に戻って行った。

 それを見て委員長は引きつった笑みをうかべた。


「す、凄いな。君は。本当に何者なんだ?」


 僕は委員長を見て微笑みながら

「ただの高校一年生ですよ。」


 僕の笑顔はそれ以上聞くなと言わんばかりだったそうだ。


「さあ行きましょう。」


 と言い二人はスタンガンと特殊警棒を持ち、腕章を付けて取り締まりに向かった。


「ところで僕。君はあの女の子とはどういう関係かな?」

「ふぇ!?な、なな何を言っているんですか!?」


 思いがけない事を唐突に言われた僕はおもいっきり動揺してしまった。それを見た委員長は不敵な笑いを浮かべている。というよりニヤニヤしている。


「どういう関係なのかな~?お姉さんに言ってみなさいよ~。」

「あ、あいつは一応俺のメイドって事になっているから、しゅ、主従関係ですよ。」

「ほっほ~?じゃあ一緒に住んでいるのかい?」

「そうですけど…。か、勘弁してくださ~い!」


 と言いながら僕らは外に向かった。


 そして後に僕が黒き弾丸、明日香が白き学園の守り巫女と呼ばれる事件が起ころうとしていた。


ここまでお読みいただきありがとうございます。さあ黒弾は時が過ぎて五月になりましたが、現実はまだ三月、春になったばかりですね。私は春は花粉症で目がかゆくなったり、鼻水が出る等して大変です。

皆様も季節の移り変わりですので風邪などには十分お気を付けください。次回もお楽しみに。


《風紀委員会》

この学園の風紀を守るために組織された委員会。通称ジャッジメント。委員長は渡辺朱里。

訓練棟の使用権があり、日々ここで訓練に励んでいる。雅がいつも顔を出し訓練に付き合っている。


《メカニズムスピードローダー》

雅専用に設計されたリボルバーの弾をリロードするための道具。通常は手で弾をセットするが、それを小型アームで行っているため、スムーズにセットできる。リボルバー本体へのリロードは通常と同じ。


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