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許されない命
『何でお前なんかが生まれてきたのよ!』
おれがなぜ生まれてきた?
なぜこんなことを言われなければいけない。
生きる価値がないのなら、
死んだ方がいいのだろうか。
『お前なんか死んだしまえ!
このッ!バケモノが!』
よく言われる、うん……その通り。
自分でもそう思う。
やっぱ気持ち悪い。
悪魔と天使の子なんて、
存在してはいけないんだ。
この世に……
それでもこんなおれを
好きになってくれた子がいた。
大事だった、誰よりも、その子のことが。