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昭和浪漫第二章

今日の私は意気込んでいた。


一年に一回ぐらいある「源氏物語」を講義する日だったのである。



しかし!


小学生の時からやはり教えており、来年、エースとして大活躍してくれるであろうタツヤは意外なほどスラスラと「源氏物語」を読んでいった。


「あらら、出る幕がないですね。訳は出来ても、論理は理解出来ない子が多いのに」

「簡単っすよ!俺は本をたくさん読んでるし!」

「そうですね。あなたはライトノベルを何百冊も読んでいますからね。文学に慣れているんですよ。素晴らしい!」




しかし、賢い子は地雷を踏んだりもする。


「そこで帝はイチャイチャしていたんです」

「先生の訳は分かりやすいっすけど、何か古いっすね!やっぱり昭和の香りがします!」

「!(`ε´)」

「いやっ!ちゃいます!昭和の香りっていうのはほめてるんすよ!「源氏物語」はもちろん、ヘンリイ・ジェイムズとかテネシー・ウィリアムズとか泉鏡花とか偉大な文学は過去への追憶が本質だったっておっしゃってたじゃないっすか!先生の古い言葉は逆に新鮮なんですよ!」


「・・・(-_-;)」

「芸能界を例えに古典を説明するテクニックや、漢詩や和歌を流行歌に例えて説明するテクニックも全盛期の『ザ・ベストテン』みたいなんて思ってないっすよ!昭和は夢ン中っす!」


「昭和ナメんなよ!(`ε´)」



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