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ギャー!ナンパ地獄!

さて、エッセー集は当初、知的、上品みたいな方向性を目指していたのに気づいたら、とんでもないところに向かっている。




それはともかく、「京都・背徳の夜」の続きである。遠足と修学旅行の中間の関西旅行。

ヒデキとあっちゃんは通天閣に行ってしまった!名古屋のボンである二人は通天閣の辺りがけっこう怖いところと知らなかったのである。(ToT)



「明石焼きくれや」

「ドアホ!明石焼き欲しいんなら明石行けや!」

ヒデキとあっちゃんは蒼冷めた。二人はこんな柄の悪い店は初めてだったのである。


「は、早く通天閣見て帰ろ!」


自販機と自販機の間にもたれこんで寝ているオヤジィや、片方だけのゴム長靴を自分の前に置いて自己の内部に沈潜している若い男などがいる。二人の中の危険センサーがビビビと高まる。




そして太ったジジイが二人に話しかけてきた。

「可愛い子やな。お小遣いあげるさけ、ちょっとさわらせてや」

フギャーッ!!シャーッ!!




悪夢のナンパ地獄の話を平和な名古屋に帰ってきてからすると地上5cmをいつも浮いているカズマが「僕も名古屋駅でナンパされたことある!」と言い出したのである。

「珈琲飲みに行こうって誘われて、珈琲飲めないからって、断ったの」


(-_-;)何かちょっと断るポイントがズレているような・・・


黙って聞いていた夢はカチャンとロイヤルミルクティのカップをソーサーに置いた。

実は夢ちゃんも名古屋駅でナンパされたことあるのである。


結婚指輪をしたオヤジィだった。

人の心はラビリンス。

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