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「え~、今日は世阿弥の『風姿花伝』の講義をします。世阿弥は芸術家の生涯を『花』という言葉で表現しました。若い時はただ若さと美しさがあって、実力がなくてもキャーキャー言われます。これを『時分の花』と言います。しかし、その後、若くもなければ可愛くもなく、実力もない暗黒時代がやって来ます。しかし、それを耐えて、修行して得た実力を『本当の花』と言い、『時分の花』も『本当の花』にはかないません」



ここで講義を終われば、立派な国文学者で終わるのに夢ちゃんは「私もまだ21だけど、キャーキャー言われる」と言った。

成績優秀で前の方に座っている生徒は肩を震わせ、笑いをかみ殺していた。


おっちょこちょいのカズマが「暗黒時代じゃん!本当は33歳だし」と口をすべらし、説教部屋行きになった。




シンヤはカズマとトイレで髪を直しながら話していた。


「僕たちって花の時代ってことだよね!僕、早乙女太一みたいにお姫様の格好で踊ったりしたい!」

カズマはショックを受けた。

カズマはカズマで星の王子様みたいな格好で、「100%勇気」とか歌うことを夢見ていたからであった。

夢ちゃんの言葉には不思議な呪縛力がある。


もっとも夢ちゃんは教室のあるビルの喫茶室でハヤシオムライスを食べながら、大河ドラマの脚本家に選ばれた時のことを考えていた。



夢見る先生と生徒たち!

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