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現実逃避入門

今は夏休み明けのテストも終わったいい時期だが、カズマは打たれ弱い子で、テスト前の時期は悪の勉強会など現実逃避に徹していた。


もっとひどいのは私に「古典の中のえっちな話してよ~!(ToT)潤いが欲しいんだよ~!」とせがむことだった。



もっとも私は私で、乗り気だった。



「源氏は藤壺を強引にてごめにしようとして、襲いかかり、藤壺は泣きながら逃げようとするのね。しかし、そこで源氏が髪の毛をつかんでいたので、藤壺の体は逃げることが出来ず、勢いで体から服がすべりおちて、裸の体だけが・・・(以下自主規制)」


ゲヘヘー!


「浮舟は匂宮と一緒に舟に乗るんだけど、匂宮は二人でエロなことをしている絵を描いて浮舟をしきりに誘うのね。匂宮は祖父の源氏と違ってひ弱だったから浮舟をてごめにしようとしたんだけど、野育ちの浮舟はたくましいから肉弾戦ではかなわなかったの。名前がはかないからみんな読み間違えているけど、松下由樹とか米倉涼子みたいな子なの。それでエロな絵を見せられて、燃えてきて・・・(以下自主規制)」


シュッシュッシュー!ポー!

カズマは自家発電を起こしてしまっていた。



「これは『源氏』じゃないんだけど、説話の中で、ある男が鮭を盗んだ疑いをかけられ、服の中を見られるとやっぱり鮭があって、開き直って言うの。『どんなお妃様でも鮭がないはずがない。あるに決まっている』って」

「え?」

カズマはむっくり起きた。

「その話はオチが分からない」

私はプリントを丸めたものでカズマの頭をはたいた。

「自分で考えな」


「じゃあ、考える・・・ところで、この『平中物語』ってエロいの?」


私は必殺ボケたふりで質問を黙殺した。

「あっ!ボケたふりしている!多分、すごくエロいんだ!探してみよっと!」


(-_-;)

カズマよ、そのエネルギーで勉強しちゃどうだ?

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