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教科書なんか信じるな!

私に国文学を教えて下さった小森陽一先生は「教科書はおかしい!」という強い信念を持っていた。私もそれに共感する。


小森陽一先生のお説の紹介になってしまうが、教科書には必ず出てくる作品がある。夏目漱石「こころ」中島敦「山月記」芥川龍之介「羅生門」森鴎外「高瀬舟」「舞姫」三浦哲郎「盆土産」ヘルマン・ヘッセ「少年時代」


そして、国語に正解があること自体おかしいのに、正解が決められ、卑俗な道徳にすり替えられてしまう。先生はそれをはっきりと文部省やアカデミズムの洗脳と激しく批判していた。

教科書なんか好きじゃないぜ!という逞しく、健全な子はいい。

教科書は正しいと思うような痛々しい子は危ない。そういう子は役人や学者が勝手に決めた都合のいいイデオロギーに簡単に洗脳されてしまう。


ついでに付言しておくと日本語の正しい文法など無い。ある程度の法則性はあるが、きちんと研究すればするほど、完全な体系は作れない。私に文法を教えて下さったのは尾上圭介先生だったが先生は「は」と「が」はどう使い分けるかを生涯研究なさった。しかし、それがまだ定着している訳ではない。それが本当の学問であり、学校の文法書にはたくさんの間違いが含まれている。




話を教科書が選ぶ話に戻すが、決まりきった作品が決まりきった考え方を育てるのは自由な魂を持った人には我慢ならないことである。



そういう自由な人間のため、こんなラインナップの教科書はどうだろう。

谷崎潤一郎「細雪」坂口安吾「風博士」江戸川乱歩「芋虫」か「押し絵と旅する男」太宰治「斜陽」か「魚服記」北杜夫「さびしい王様」三島由紀夫「近代能楽集」川端康成「浅草紅団」夢野久作「ドグラ・マグラ」トーマス・マン「ヴェネツィアに死す」か「マリオと魔術師」


白洲正子や斎藤史、塚本邦雄なんかも面白い。

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