今日の勉強
今日は小学生の子に勉強を教えていたが、教材は手塚治虫先生の「ガラスの地球を救え」と宮沢賢治の「いちょうの実」
二大偉人のコラボレーションである。
しかし、小学生の子は「宮沢賢治、何かイヤや」と言っていた。
私はそういう意見を聞くと腹が立つよりうれしくなってしまう。
本当に子供の本音を聞くには、真剣に言い分を聞いてあげないといけない。
そして私は子供の本音を聞くのが大好きだ。
小学生の子は「宮沢賢治の詩的な表現が時代遅れで気にくわない」と言っていた。
そういう時も「この人は本当に偉い人なんだよ」などと言わず、「どこが特に気にくわなかったの?」など意見を聞くのが本当に面白い。
なるほど、こういう幻想美みたいなのが若い子には「何かうさんくせえな」と思えるんだ、など自分の中でも余韻をいろんな角度から楽しむ。
宮沢賢治ほどの偉人や太宰治だって絶対化せずに虚心にふれるといろんな意見が出てくる。
私自身は「自分はここが好きだけどな」と好きなところをちょっと朗読し、宮沢賢治の工夫や生涯をちょっと紹介する。
それで十分ではないか。
それで興味を持って作品を読むもよし。忘れ去るもよし。その子が私なんかいなくなる遠い未来にふわっと私の言ったことを悟る日が来るかも知れない。
それも面白い。