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太宰治「如是我聞」

寺田寅彦は「何度読んでも面白いのは夏目漱石の『修善寺日記』と正岡子規の『仰臥漫録』」と言っているが、私はここに太宰治の「如是我聞」を代表とする日記、エッセー、書簡などをつけ加えたい。

こんな人が隣に住んでいたら、困るが、面白過ぎる。

特に第一回芥川賞を落選した時、川端康成に送ったお手紙、「川端康成へ」は何度読んでも爆笑してしまう。


「小鳥を飼い、舞踊を見るのが立派な生活なのか!刺す!そう思った。大悪党だと思った」


殺害予告である。

こんなもんを真剣に書いて、ポストに入れたりしていたのかと思うとやっぱり笑ってしまう。

川端康成はどういう気持ちになったのだろうか?




そして遺作的文章「如是我聞」ははっきり言うと志賀直哉にいじめられたということが書いてあるいじめられっ子の遺書みたいだが、それですら、細部に至るまで太宰治の工夫や心づかいが行き渡っていて、深刻悲痛というより、やっぱり大爆笑してしまう。


特に太宰治はシミュレーション好き(現代のオタクっぽい)で志賀直哉になりきって太宰治自身の悪口を言っているところを想像するくだりなどは腹を抱えてしまう。


また遺書であるにも関わらず、巧妙に伏線を張って、オチをつけたり、私は一つの結論に達した。


太宰治は死ぬ気なかったのではないか?

実は太宰治は自殺ではなかったという説はけっこうあるのである。

「遺書」にほとばしっている生命エネルギーや笑いを見ると、死ぬ気はやっぱり無くて、事故か他殺だったのではないか?

犯人は志賀直哉か川端康成かも知れない。

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