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日本洋画の美術展(前編)
さて、一つ前の話がすごく短くなってしまったので、ちょっと反省。いつもいきなり入力で、あまり考えていないから。
次は日本人の洋画の美術展を取り上げようと思うのですが、取り上げるのは古川美術館の鬼頭鍋三郎展、松坂屋美術館の荻須高徳展、愛知県美術館の麻生三郎展です。
だいたい日本人が洋画を描く場合、何故、日本人なのにわざわざ洋画を描くのか?という疑問があり、しょうもない作品に終わることも多いのですが、今回取り上げる三人はそれぞれ独自の世界観を築き上げていました。鬼頭鍋三郎展と荻須高徳展はまだ観られるので、よかったらおすすめします。
鬼頭鍋三郎の場合は洋画の確かなテクニックで日本ならではの風物を描くことに成功。鬼頭舞妓と呼ばれる舞妓さんの絵などです。
一方、荻須高徳はユトリロやヴラマンクの影響を受けながら、ヨーロッパの都市の風景を描き独特の世界観を確立しています。荻須高徳の絵に囲まれるとヨーロッパの都市の日常に迷い込んだようです。決して美しい観光名所でなく、その風景は日常の風景です。