清&直美「紺屋の恋女房」
優れたお芝居や映画は何か集中するもので、「愛の讃歌」の二日後、前川清さんと藤山直美さんの「紺屋の恋女房」拝見しました。御園座。読売新聞さんのご招待です。
いろいろな作品があり、いろいろなファンがありますが、私はやはり古典を下敷きにしたものが好きということを再認識させられました。「紺屋高尾」という落語やお芝居のスタンダードを翻案したものでした。
藤山直美さんが吉野太夫という最高の花魁をやっています。それが無理があるという人もいますが、藤山直美さんはキレイだし、貫禄があると思いますよ。
そして前川清さん演じる職人が吉野太夫を見かけ、一目惚れし、一回だけ逢うため必死にお金を貯めます。吉野太夫は大名や豪商を相手にする花魁で逢うのにすごくお金がかかるのです。
しかしそこで吉野太夫は前川清さんが必死に逢いに来てくれたことに感動して、花魁をやめ、紺屋(染め物屋)の妻になります。
その全体がコメディとしてさっぱり描かれ、ほのぼのと明るく演じられています。
素朴なストーリーだけど、人間の真情がよく描かれています。だから古典だけど現代に生きると思います。
お芝居の後は二人のコンサートで、今の日本を励ますため、明るく元気に歌とお話をやっていました。戦後のヒット曲がちりばめられていました。そして最後はお二人の名曲「ラブソングが聞こえない」
素晴らしい公演ありがとうございました。