美輪明宏先生「愛の讃歌」
ちょっとなかなか載せられなかったのだが、美輪明宏先生「愛の讃歌」拝見した。
今の日本は伝統がめちゃくちゃになってしまったが例えば歌舞伎や落語をやる人は本来は何でもかんでもやるものではなかった。
この作品はこの人というレパートリーがあったのである。
そして美輪明宏先生はそういう日本の伝統を守り、いくつかのレパートリーを毎年交互にやっている。そして今年はエディット・ピアフの生涯を描く「愛の讃歌」であった。
ちなみにレパートリーには江戸川乱歩の「黒蜥蜴」三島由紀夫の「近代能楽集」寺山修司の「毛皮のマリー」ジャン・コクトーの「双頭の鷲」などがある。毎年拝見するのを楽しみにしている。(-.-;)
しかし去年比較的上演時間の短い「近代能楽集」をやったので、時間の長い「黒蜥蜴」と「愛の讃歌」は永久欠番になったと思っていたのだが、今年「愛の讃歌」が上演され、パワーはむしろ500パーセントましぐらいだった。(-_-;)
全三部構成で4~5時間ぐらいあるのだが、第1部はエディット・ピアフのデビュー前。貧しいピアフは赤ちゃんの病院代を稼ぐため「群衆」などを怨念を込めて歌うが、赤ちゃんは天国に召されてしまう。ピアフは絶望に沈むが、その才能に目をつけた劇場の支配人にスカウトされ、第二次大戦のパリを解放した連合軍のため「ラ・ヴィ・アン・ローズ」を歌う。もう第一部で「群衆」を聴いただけで号泣してしまった。Kくんを思い出したのは本当である。(-_-;)
第二部、ピアフはボクサーの恋人が出来てシャンソン最大の曲「愛の讃歌」が生まれる。しかし飛行機事故が起こり、恋人は死んでしまう。その知らせを聞きつつ、ピアフはたくさんの観客のため、天国の恋人のため「愛の讃歌」を歌い、倒れてしまう。
この2幕目の終わりでほとんどの観客が号泣しながらスタンディングオベーションしている。(ToT)
そして第三幕、全てを失ったかに見えるピアフのところにテオ・サラポという少年がやって来て愛を捧げる。ピアフはテオ・サラポに芸術家としての技術や教養を教えつつ、テオの腕の中、愛に包まれ、息をひきとる。ピアフの脳裏を生涯の思い出がよぎる・・・fin
今回が二回目だが、もう泣いた泣いた。美輪明宏先生の歌唱と演技が素晴らしい。
あとピアフの妹役のYOUさんが上手かった。
それにしても泣くとお腹ペコペコ。
シーフードクリームパスタを食べて帰った。(^^)