「しあわせの雨傘」
今日、大震災以来初めて映画館に行きました。(-.-;)
少しずつ日常を取り戻していくことが大切だと思って。
今、岐阜の柳ヶ瀬はカトリーヌ・ドヌーヴ映画祭みたいになっており、新作旧作合わせて四本が上映されます。
今日は新作の「しあわせの雨傘」拝見しました。
「白いリボン」の時に映画界三大狂人に挙げたフランソワ・オゾン監督の作品です。オゾン監督は(作風は全然違いますが)クリント・イーストウッド監督と同じく多作です。日本ではキャリアの初期の「まぼろし」「八人の女たち」「スイミングプール」などが高く評価されていますが、私は近作の「エンジェル」という小説をテーマにした作品も大好きです。
ただオゾン監督は非常に暗く重い作風が得意で、カトリーヌ・ドヌーヴという大スターとの相性は(?_?)だったのですが、意外!素晴らしい人間讃歌のコメディで涙と笑いが止まりませんでした。本当の天才は笑いなんか軽々こなせることを美事に見せつけていました。
ある中小企業の社長夫人のカトリーヌ・ドヌーヴ。孫までいますが、美しく可愛らしいまま。そしてお洒落。
ある時、社長である旦那が倒れたことをきっかけに社長代行を始め、企業や男社会の常識にとらわれず、元カレだった政治家なども巻き込んで大成功をおさめ、フランス社会に旋風を巻き起こします。そこが何度も笑ってしまうぐらい面白い。
貧しい人に会うのに礼儀や品格を失わないためと言って全身をオーガンジィのドレスと宝石で身を包んで、マリー・アントワネットを意識したり。傘を作る会社なのですが、一流の芸術家の絵が描いてある傘を売り出し、大ヒットさせたり。
そんな彼女を妬んで足を引っ張ろうとする下衆が出てくるのですが・・・いったいどんなラストになるか是非ご覧下さい!おすすめです。
人生は美しい・・・そういうシャンソンがラストに流れ、涙があふれて止まりません。
今こそみんなに勇気を与える素晴らしい作品でした!!(b^ー°)