AYAKA
新しい女の子が来た。絢香という可愛い子だった。
ヨーコたちの顔色が蒼くなり、カズマたちはデレデレになった。
しかも絢香は本物のお嬢様だった。
今の皇后が若い時、通っていた聖心女学院の富士山校舎に寄宿し、週末帰ってきた時だけ、夢ちゃんに論文を習いに来ていたのだった。
夢ちゃん(私)は聖心女学院のパンフを見ていた。
「このゴルフ場みたいなのは何なの?」
「ゴルフ場です。体育の時、ゴルフやるための」
「ふーむ。テレビはないの?」
「はい。週末に録画したのを見てます。ヘキサゴンとか、『ラストフレンズ』とか『魔王』とか『流星の絆』とか」
「『流星の絆』真犯人は三浦友和だったでせう」
「え~、すご~い、どうして分かるんですか?」
「フォーッフォーッフォッ、長く生きればそれぐらい分かるんですよ」
カズマはあっちゃんやのんちゃんを語らい、ボルテージを上げていた。
「あっちゃん、のんちゃん、助けてよ!ああいう天然のお嬢様、大好物なんだよ~ん」
ヨーコ、蘭、マユらは危機感を強めた。
「アタシたちは結託しなきゃ!」
カズマは遊び慣れていたので、絢香に積極的に話しかけていた。
「勉強会やっているからさ、来なよ」
しかし、ヨーコたちはカズマの今までの悪行を暴露した。カズマの瞳に虚ろな光が宿った。それは夢を奪われた人間の瞳に宿る虚ろな光だった。(うそ)
「絢香、気をつけた方がいいよ。カズマ、淑徳(名古屋のお嬢様学校)の子と付き合っている時、浮気したから」
「何言うれす!?」
「彼女いるのに別の女の子と映画行ったの」
「え~、それは浮気だと思いま~す。やだ~!」
ガーン!ガーン!ガーン!
カズマの恋はシャボン玉のように弾けて消えた。次回、みそぎのバンジージャンプに続く!?(*_*)