空っぽの教室
センター試験一日めが終わった。
各大学や一部の高校は受験生でいっぱいだろうが、予備校の教室は空っぽで、さみしさを感じた。
「不良」という小説にも書いたが、私は精神論が嫌いなへそまがりなので、大学のそばで出陣式をやったりもしないし、いちいち生徒に付き添ったりもしない。
ただ「もう勉強しなくていいから、体調を整えて受けなさい」と言うだけである。
ところでセンター試験というものを当たり前に書いてしまっているが一応説明すると約56万人の受験生が五教科のテストを全国一斉に受ける。国公立大学希望者はまずセンターを受け、その結果で最終的に受ける大学や学部を決めるのである。
また私立大学のほとんどがセンター試験の点数が一定以上なら入学出来る制度を設けている。
そういう訳でほとんどの生徒がセンターを受けに行き、教室は空っぽである。
小学生の時からめんどうを見ていた子がけっこう受験生になり、卒業していくからさみしい。
しかし、上手く合格して卒業してくれないともっとつらいから、私はさみしさに耐えて、みんなが志望大学に合格することを祈っている。
明日、二日めの日程が終わるとみんなから成績の報告があり、受ける大学を最終的に決め、その二次試験の勉強が始まり、私の束の間の休暇は終わる。
そして一度空っぽになった教室に春になると新しい顔ぶれが並び、(^O^)とか(o~-')bとか(;_;)とか(ToT)とか(-_-;)とか(`ε´)とかまたいろんな表情を見せてくれる。
その春を毎日、待っている。