表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小さな奇跡の童話箱  作者: ムーンキャット


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/33

「食卓3人組と仲間たち!②

「炎の王者ヘラクレス」

その日、キッチンはただならぬ空気に包まれていました。

ジュウゥゥゥゥ……!!

鉄板の上で踊る焼きそば。

立ちのぼる湯気。

はじけるソースの香り。

「今日はボクの出番かな?」

フォークスがそわそわ。

「いやいや、焼きそばは俺もいけるぞ?」

スープんも前のめり。

ハッシーは冷静に言いました。

「たぶん今日は…ぼくたちじゃないよ」

その瞬間——

ガタンッ!!!

引き出しの奥が大きく揺れました。

「フハハハハ!!呼ばれたようだな!!」

現れたのは、分厚くて平たい、頼れる大男。

 ヘラクレス

「鉄板料理は俺の舞台だ!!」

ジュウゥゥゥ!!

熱気の中へ、堂々と飛び込みます。

「熱くないの!?」フォークスが叫びます。

「ふっ……これしきの熱さで怯んでいては、焼きそばは守れん!」

ヘラクレスは豪快に麺を持ち上げ、

ザッ!ザッ!とひっくり返します。

その迫力に、三人は思わず見とれました。

しかし——

「あっ!」

麺が端っこに寄りすぎてしまいました。

「おっと…少し力が強すぎたか」

そのとき。

「こういう細かい作業は、ぼくに任せて」

ハッシーがすっと前へ。

「支えはボクがするよ」

フォークスも加わります。

「こぼれたソースは俺がすくう!」

スープんも参戦。

ヘラクレスは一瞬驚きました。

「……お前たち」

四人は力を合わせ、

焼きそばをきれいに整えました。

そして最後に——

カリッと香ばしく、完璧な仕上がり。

湯気の向こうで、小さな声が聞こえます。

「若いのぉ…力だけではいかんと言ったじゃろう」

振り向くと、つまよう爺さんが腕を組んでいました。

ヘラクレスは少し照れくさそうに笑いました。

「……ああ。今日は助かった」

フォークスがにやりと笑います。

「鉄板の王者も、仲間が必要ってことだな」

スープんが大笑い。

「次は何料理だ!?いつでも来い!」

ハッシーがまとめました。

「今日も、おいしくなったね」

鉄板の上で完成した焼きそばは、

いつもより少しだけ誇らしそうでした。

引き出しの中では、今日もにぎやかな声が響きます。

でもその声は——

前よりもっと、あたたかいものでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ