「食卓3人組と仲間たち!⑤
きらめけ!スットロ王子
その日は、とても暑い午後でした。
「……あつい」
スープんがぐったり。
「金属って、地味に熱くなるよね」
フォークスも少しバテ気味。
ハッシーは静かに耐えていますが、
引き出しの中はもわっとしています。
そのとき——
冷蔵庫が開きました。
コトン。
テーブルに置かれたのは、
キラキラ光るいちごミルク。
グラスの外には、つぶつぶの水滴。
「……これは」
みんながざわめいた、その瞬間。
シュッ……
細く、しなやかな影がテーブルに伸びました。
「お待たせしました」
さわやかな声。
「この瞬間のために、私は存在しています」
現れたのは、透明な体に光をまとった——
✨スットロ王子✨
「飲み物とは、優雅に味わうもの」
スッ……
グラスに差し込まれる。
「吸うのではありません。
引き上げるのです」
ちゅー……。
いちごミルクがゆっくりと上がっていきます。
「なんかカッコつけてるな」
ヘラクレスがぼそり。
「王子だからね」
フォークスがくすり。
しかし——
突然、氷がカランと動きました。
「うわっ、詰まった!」
スットロ王子の動きが止まります。
「……想定外です」
そのとき。
「任せろ!」
トングールがパチンと氷を持ち上げます。
「細かい調整は、ぼくが」
ハッシーが氷の位置を整える。
「こぼれそうなミルクは俺がすくう!」
スープんも参戦。
スットロ王子は少し驚いた顔をしました。
「……皆さん」
氷が外れ、再びスムーズに。
ちゅー……。
最後の一滴まで、きれいに。
スットロ王子はグラスから抜けると、
少しだけ頭を下げました。
「本日は、皆さまのおかげで最高の一杯となりました」
ヘラクレスが笑います。
「王子も一人じゃ詰まるってことだな!」
スットロ王子は微笑みました。
「ええ。どんなに優雅でも、仲間がいなければ流れは止まる」
夕方の光の中、
グラスは空っぽ。
でもみんなの心は、少しだけ涼しくなっていました。きになっていました。




