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小さな奇跡の童話箱  作者: ムーンキャット


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31/33

「食卓3人組と仲間たち!⑤

きらめけ!スットロ王子

その日は、とても暑い午後でした。

「……あつい」

スープんがぐったり。

「金属って、地味に熱くなるよね」

フォークスも少しバテ気味。

ハッシーは静かに耐えていますが、

引き出しの中はもわっとしています。

そのとき——

冷蔵庫が開きました。

コトン。

テーブルに置かれたのは、

キラキラ光るいちごミルク。

グラスの外には、つぶつぶの水滴。

「……これは」

みんながざわめいた、その瞬間。

シュッ……

細く、しなやかな影がテーブルに伸びました。

「お待たせしました」

さわやかな声。

「この瞬間のために、私は存在しています」

現れたのは、透明な体に光をまとった——

✨スットロ王子✨

「飲み物とは、優雅に味わうもの」

スッ……

グラスに差し込まれる。

「吸うのではありません。

引き上げるのです」

ちゅー……。

いちごミルクがゆっくりと上がっていきます。

「なんかカッコつけてるな」

ヘラクレスがぼそり。

「王子だからね」

フォークスがくすり。

しかし——

突然、氷がカランと動きました。

「うわっ、詰まった!」

スットロ王子の動きが止まります。

「……想定外です」

そのとき。

「任せろ!」

トングールがパチンと氷を持ち上げます。

「細かい調整は、ぼくが」

ハッシーが氷の位置を整える。

「こぼれそうなミルクは俺がすくう!」

スープんも参戦。

スットロ王子は少し驚いた顔をしました。

「……皆さん」

氷が外れ、再びスムーズに。

ちゅー……。

最後の一滴まで、きれいに。

スットロ王子はグラスから抜けると、

少しだけ頭を下げました。

「本日は、皆さまのおかげで最高の一杯となりました」

ヘラクレスが笑います。

「王子も一人じゃ詰まるってことだな!」

スットロ王子は微笑みました。

「ええ。どんなに優雅でも、仲間がいなければ流れは止まる」

夕方の光の中、

グラスは空っぽ。

でもみんなの心は、少しだけ涼しくなっていました。きになっていました。

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