絶対神ゼアスの創世日記 ⑦
〜こころという、いちばんふしぎなもの〜
人間は立ち上がりました。
けれど最初は――
取りあい、ぶつかりあい、
争いばかり。
シエルは少し心配そうです。
「神さま、これは……」
ゼアスは静かに人間を見つめます。
「力だけを与えすぎましたね。」
しばらく考えたあと、
ゼアスは胸に手を当てました。
「では、これを加えましょう。」
ぽん、と見えない光が
人間の胸に宿ります。
それは――こころ。
うれしいと笑い、
かなしいと涙を流し、
誰かを思う力。
人間は少しずつ変わりました。
やがて火を見つけます。
ぱちぱちと燃えるあたたかな光。
寒い夜に集まり、
語りあい、助けあいます。
村ができ、町ができ、
国ができました。
ときにはまた争いもありましたが、
それでも――
学び、作り、守ろうとしました。
高い建物を作り、
遠くへ旅をし、
空の星を見上げます。
その星の向こうで――
ゼアスは腕を組みました。
「ふむ。」
シエルがたずねます。
「満足でございますか?」
ゼアスは、少しだけ笑います。
「まだ、観察中です。」
地球は今日も回っています。
太陽に照らされ、
月に見守られながら。
そして人間は――
考え、迷い、
それでも前へ進みます。
ゼアスの創世日記は、
まだ続いているのです。
ここまで読んでくれて、ありがとうございました。
このお話は、
むずかしい宇宙のはじまりや、
いのちの進化を――
子どもにもわかりやすく、やさしく伝えたい。
そんな気持ちから生まれました。
本当の宇宙は、もっともっとふしぎで、
もっともっと長い時間をかけてできています。
でもこの物語では、
絶対神ゼアスと天使シエルといっしょに、
楽しく旅ができるように、
童話のかたちにしました。
これはあくまで――
子ども向けの、やさしい創世のおはなしです。
もしこの物語をきっかけに、
「宇宙ってどうやってできたの?」
「恐竜ってほんとうはどんな生きもの?」
そんなふうに思ってくれたら、
それがいちばんのよろこびです。
宇宙は、いまも広がりつづけています。
そして人間も、まだまだ成長の途中です。
ゼアスの創世日記も、
きっとどこかで続いているでしょう。
ついでに気に入って頂けたらブクマ、リアクション、コメント等して頂けたら本当に嬉しい限りです。作者のやる気も爆発します(笑)ので宜しくお願い致します。




