絶対神ゼアスの創世日記 ①
〜宇宙、はじめます〜
むかしむかし、
うーんとむかしのおはなし!
まだ宇宙も星も、なにもないころ。
まっくらな世界のまんなかで、
絶対神ゼアスはごろーんと寝ころんでいました。
「……ひまだなー。」
すぐそばで、羽をきちんとそろえた天使シエルが答えます。
「神さま。全能の存在が“ひま”とはいかがなものでしょう。」
「では“余裕がある”に言いかえましょう。」
「言いかえれば良いという問題ではございません。」
ゼアスはむくりと起き上がりました。
「シエルよ!生きものを作ってみようか?」
「その前に“世界”が必要でございます。」
「おお、そうでした。」
ゼアスは両手を前に出し、
なにもない空間をぎゅっと丸めました。
きゅっ。
きゅううううう……。
「神さま、それは何を――」
「宇宙のたねです。」
どんどん小さく、どんどん重く、
ぎゅうぎゅうに力をこめて――
シエルは記録帳を握りしめます。
「神さま、少々圧縮しすぎでは……」
「だいじょうぶ、だいじょうぶ。」
ゼアスはにっこり笑って、
ぽんっ、と手をはなしました。
――――どんっ!!!!!!
まぶしい光とともに、
宇宙は一気に広がりました。
星のもとが、きらきらと四方八方へ。
空間そのものが、ぶわあああっと
ふくらんでいきます。
シエルは目を見開きました。
「……これが、宇宙の始まり。」
ゼアスは腕を組みます。
「うん。なかなか派手でよろしい。」
「“派手”で済ませてよい規模ではございません……。」
こうして――
宇宙は生まれました。




