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夢のまにまに

作者: なと

昔を懐かしんで。昔話。懐古主義。レトロ。

詩というか散文というか。若干ホラー。

古風な宿場町が、夏色に染まる…サイダー、空の青、道なり、ひとけのない通り道、陽炎、炎天下。

夏のひととき。

海辺の宿場町。いらかの群れに、立ち昇る入道雲。夏の切なさに、胸が押しつぶされそうになる。街道沿いは、懐古と切なさの申し子。つぶれそうな胸を押さえながら、雨宿り。かもめも雨宿り。温かな、雨が、独りの孤独を、寂しさを溶かしてゆく。


宿場町は、今日も夢を見る。亡くなった人の魂の夢。魂魄。白昼夢。刹那。宵の間際。熱い血潮に、冷えたサイダーとのっぺらぼう。切なさと懐古は、いつだって隣り合わせで、僕を励ましてくれる。夏の夕べ。連れて行って、しまうよ、ねえ、君、その小指の赤い糸。あの世に続いている。


抜けた歯が、戸棚に隠してある。すりガラス越しに、狐の置物が見える。四辻の隅の方に、二股の猫が目を光らせている。それらはすべて、夏の魔物。君を狙っているんだ。気を付けたまえよ。六方塞ぎ十方闇。一寸先は、闇だから。宿場町の、掟。


水面の花びら、堕ちてゆく。夢。着物の帯が、赤い。赤い鳥は、法師の火渡り。炎の中に、亡くなった人が見えます。悲しくなるほど、夏。人が死にました。悲しいことがありました。街道沿いは、そんな想いも、綯いようしてゆく。あざなう。人々の心を、あ、いま、黒猫が道をよぎりました。不吉な黒い影、のっぺらぼう。


夢のまにまに。夢の彼岸。そろそろ、迎え火の季節ですね。川で、蛍が舞っています。夏は、生き物の匂いと、花火の匂いと、死臭がします。恐ろしい連続殺人と、戦争がありました。空を見上げると、B29が、南へ向かって飛んで行きます。シオカラトンボ。川岸に、着物姿の幽霊。すべて、夢、ゆめ。



こういうホラーもいいと思い。

点数入らないですが(笑)

書き続けようと思います。


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