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記憶の彼方から ” あの人に逢うために ”  作者: 龍槍 椀
ビューネルト王立学院 一年生
11/171

第11話 初等部 初日の出来事



 秋晴れの王都エルガム。 今日は、まっさらな、ビューネルト王立学院の制服に身を包んで、初登校なのよ。



**************************************



 最後の襲撃事件からは、比較的平穏な日々が続いてたの。


 御領地に帰って、温泉三昧したりね。 領地経営については、アーノルドさんについて、学ばせてもらった。 ほんと、弱小貴族は辛いね。 予算とか、予算とか、予算とか。


 節約しよう。


 オネダリ厳禁だよ。


 あんまり質素に暮らしてたもんだから、アーノルドさんを含め、みんなに心配されたよ。 ” そこまで、貧乏では御座いませんから!! ” ってさ。 でもね、帳簿に載ってた、私のドレスの「値段」見たら、そんな事言ってらんないよ。 


 バカ高だもの!!




「お嬢様のドレスは、どれもこれも、特別製ですから、お値段はそれなりにかかります。 お嬢様の身の安全を図る為ですので、いわゆる甲冑です。 大丈夫、経費です。 大丈夫です!」




 って、なんか、残念な生き物を見るみたいに見られた。 でもさぁ、これからまだまだ、私、体も大きくなるんだよ? いちいち新しいの作ってたら、勿体ないじゃん。 だから、極力オネダリはしないのよ!!


 そうそう、それでも、何着かドレスを作った理由が有るのよ。 


 正式な舞踏会とか、夜会なんてのは、まだ、デビュタント前だから、出席できなんだけど、非公式の御茶会とかは、” 慣らす ” って意味で、良く開催されてるのよ。 この下級貴族のタウンハウスが立ち並ぶ地区でもね。


 いわゆる、ご近所付き合いも兼ねて、ちょくちょく、そう言った御茶会に呼ばれる事もあったんだ。 御父様が気をきかせて、男爵領の隣の、辺境侯爵様が開いた、御茶会に、出ますなんて、私の意思を無視して言っちゃったらしいんだ。


 ほら、王宮で足止め喰らった時に、約束させらたんだって…… 仕方ないね。 一回だけよ、一回だけ。 御父様の顔立てて、行く事になったのよ。


 辺境侯爵、ミラール=エスト=ブルックリング侯爵様の御屋敷は、タウンハウスがある詰まったこの地区の一番奥まった、一番広い敷地のお屋敷だったんだ。 まぁ、ご近所の、準男爵、男爵、子爵、の子弟がね、憧れを持って見てた、でっかいお屋敷なんだよ。

 

 ブルックリング侯爵様は、その昔はブルックリングランド王国の国王様だったからね。 小国だったけど、豊かな農地があって、安定してたんだけど、エルガンズの侵攻で、まぁ、無理矢理協力関係を結ばされた国なんだって……。 最後まで併呑せずにいたんだけど、エルガンルース王国があんまりデカくなったもんで、仕方ねえって感じだったってとこかな。


 だから、今でも、ブルックリング侯爵様は、王国に対して強い発言権を保ち続けてるの。 ほら、”わしら怒らせたら、王国から離脱、独立するぞ!” ってな感じでね。そんで、そこでの御茶会での話なんだけどね……。




 ―――――



 御茶会じゃぁね、沢山人が集まってて、気配消すのは楽だったよ。 ただね、ブルックリング侯爵様の息子さんが目聡くってね、気配消してる私を見つけて、何かと話しかけてくんのよ。 そんなんだから、出席してた、他のお家の御令息、御息女さん達が、何となく集まっちゃって……。 


 でね、その子達も、ビューネルト王立学院へ入学するって言ってたしね。 私は、名前を言っただけで、  ” ほう、貴女が ”  って顔されたよ。 まぁ、男爵家の令嬢が、公爵家の要望を跳ねのけたって、噂が飛び交ってたしね。 おとなしくしといたんだけど、その点で、ちょっとだけ目立っていたみたいね。



   まぁ、いいよね。 その位。



 で、御父様との約束通り、その夜会が終わったら、直ぐに領地に引きこもった。 その他の夜会やら舞踏会のお誘いは、全部断った。 ” お誘いは有り難いのですが、分不相応ですので、ご迷惑に成りますから、欠席いたします。 ” って、お返事出し続けておいたんだ。



    面倒事は、パス!




「お嬢様は、深窓の令嬢って事で、珍獣扱いされてますよ?」




 ミャーが、どっかから拾って来た情報を、私にぶちまけやがった。 珍獣扱いって!! 紅い目で睨みつけたら、ミャーが口調を友達モードに変えて笑いながら言って呉れた。




「だって、ソフィアは、辺境侯爵様の御茶会以降、何処にも行かないもん。 幻の令嬢って、言われてるよ?」


「だれに!!」


「他の家の人達。 使用人の繋がりで、そんな話聞こえて来るんだよ。 ミャーはどっちでもいいけど」


「……オトナシク暮らしてるだけなんだけどね」


「そうだよね。 この頃、荒事も無いしね…… はっ! ある方が普通だったの!?」


「……ミャー…… あなた、私を何だと?」


「トラブルが恋い焦がれてる人……かな? なんか、ソフィアって、問題を避けようとしてるのに、問題の方が寄って来るって感じなんだもの」


「……あながち、間違いではないわね」


「でしょ?」




 色々と問題ありまくったけど、それなりに平穏……って事にしておいてよ!

 もう!!





 ―――――





 領地とタウンハウスを往復する一年が過ぎ、十一歳を比較的平穏に過ごせたんだ。 襲撃も無かったしね。 御父様が言ってたよ。




「ソフィアの果断な決断で、レーベンシュタイン男爵家に敵対すると潰されると、裏の世界で有名になった。 暗殺者ギルドがそれとなく、 【銀髪紅眼シルヴェレッド鬼姫オーガレス】に手を出すな。と言ってくれてな。 少なくともヤバイ方面からの君への積極的な干渉は、無くなっている」




 だから、その【銀髪紅眼シルヴェレッド鬼姫オーガレス】って……私の事なの? ひどくない? 単に身を守る為に頑張っただけじゃん。 




「……アレ以来、我らに対し、何らかの行動をする裏の世界の住人の数は激減したんだよ。 今じゃ、それとなく監視するくらいかな。 あの反撃が無ければ、ただ、逃げ回っていたなら、この状況は生まれなかった上、いずれ対応が出来なくなっていたかもしれんな」




 まぁ、なんにしろ、私と、レーベンシュタイン男爵家が生き残れる状況は生まれたと云う訳だよね。 そこは、素直に良かったと思うよ。 



 ―――――



 制服が出来上がって、ビューネルト王立学院への入学のしおりみたいなモノも貰ったよ。 学院の案内だったけどね、分厚い奴。 日本だったら、「親御さんへ」なんて言って渡される様なガイダンス的な資料だよ。


 私も目を通してたよ。 勿論ね。 学院の規則とか、約定とか、設立理念とかそりゃまぁ、ありきたりの内容だけど、これからの事を考えると、抜け道探しておかないと、色々面倒な事になりそうじゃん。


 資料を読んで見ると……。



 ビューネルト王立学院は、いうなれば王族を支える貴族の為の学校だね。 庶民階層は、ほんの一握り。 大商人の子弟とか、各ギルド長の子弟とかしか受け入れていないの。 まぁ、王族を支える為ってのが、設立理念だしね。


 その王族ってエルガンさん家って訳じゃ無いんだよね、だって、この学院が出来たのって、ルース王国時代なんだもん。 つう事は、誰が王様になっても、貴族は生き残るって、宣言してる様なもんじゃん。


 そこん所を理解している貴族さんって、基本高位貴族の方々しかいないんじゃないかな? あと辺境侯爵家の方々とかね。 


 あと、魔法…… 私も常々使ってる魔法。 この世界には、魔法が結構重要な位置を占めてるんだよ。 ほら、王国の外側って、帝国とか魔物とか魔人とか色々いるじゃない。 王国の内部にも古い迷宮とか、魔物の森とか言われる場所もあるし。


 彼等は等しく魔法をよく使うのよ。 対抗策としてはやっぱり魔法が大事って訳ね。


 そう言えば、「あの人」と一緒に VRMMO やってる時に言われてたよ。 たしかね…… 




「最良の対戦車兵器は、戦車。 相手と同等の戦闘力を持つモノは必須。 ただし絶対では無いから気を付けて。 歩兵でも、対戦車戦できるしね。 只の歩兵じゃむりだけどね!」




 そういって、対戦車ライフル、に炸裂徹甲弾詰めた奴、担いでたっけなぁ…… あぁ、一緒にVRMMOゲームしたいよ!




   ―――――




 学院へ入学直前に、魔力検査ってあるのよ。 そこで、魔術師としての素養を見るんだって。 主に魔力保有量と、精霊様との親和力だってさ。 今の私だと、そのまま宮廷魔術師レベルだから、きちっと隠すけどね。 「素養あり」って判断されて、魔法の授業を受けられるくらいにね。 


 十一歳で、その簡易テストを受けたのよ、なんか、一杯 居たよ。 新入生がね。 みんな鼻膨らまして、ドヤ顔ばっかだったね。 簡易テストを受ける前はね。 自分がいかに能力溢れてるかとかさぁ…… 別にいいじゃん、どうでも。 


 口だけなら、宮廷魔術師一個大隊直ぐ出来ちゃうよね。 まぁね、口だけならね。 で、その結果は惨憺たるものよ……。 ほら、私は男爵家の令嬢でしょ、だから、さっさか先に済ましちゃったのよ。 絞りに絞ってね。 ヘタに素出したら、計測器ぶっ壊しかねないものね……。 


 だまって、結果を見てたの。 うん、いい感じ。 ちゃんと反応してたし、「素養あり」、「拡張可能性あり」、「制御の片鱗」有りで、【甲種合格】 魔法の授業を受ける 「 権利 」 を、貰ったよ。


 なのに、なんでか、その後も拘束されててね……。 なんでだろって思ってたら、理由が判った。 口だけの人達が簡易テストがするとね、丙種判定とか、不可判定とか出るのよ。 その中に高位貴族の子息もいらしてね、その親も……、文句言う訳よ。 判定機がおかしいだの、なんだのって……。


 で、私が呼ばれるの。 もう一回判定させてくれって。 で、さっきと同じ判定が出る訳。 もうね、『 ぐぬぬ 』 状態な訳よ、高位のお貴族様達。 おい、試験官! これじゃぁ、私にヘイトが集まるじゃないか!!




「公明正大に、本来の能力を判定していると、判ってもらうために是非とも必要な事なのです。 魔法の潜在能力は、権力ではどうにもなりませんし、能力の無い人が授業を受けるだけで、授業の進みが遅くなりますから」




 だってさ……。 私の状況なんかまるっと無視なんだよ。 他にも居るでしょって、言ってみたら……、




「【甲種合格】で、平均的に全能力に反応していたの、今の処あなただけだけだったの。 ゴメンなさいね」




 くそ! どっか、一つ、もっと絞っとくんだった!! 私は、ベンチマークかよ! 高位貴族の子弟の皆さんにガッツリ顔覚えられちゃったよ!! 陰でひっそり暮らそうと思ってたのに!! 睨みつけられるような事、して無いのに!!


 ちょっと、酷いんじゃないかな……。 ぶつくさ言いっていても、やっぱり待機場所に連れて行かれたの……。 丸一日そこで過ごす事になった。 何回も引っ張り出されてね。 その度にヘイト上乗せよ。 やってらんないわよ……。


 最後の人が終わって、試験官が ” お疲れ様 ” って言ってね、お茶出してくれた。 ニヤッて笑いながら。




「貴女、かなり絞ってるでしょ、魔力」


「えっ?」


「だって、キッチリ毎回同じ結果が出てたもの。 全力なら、かなりばらつくはずよ、この判定機じゃぁ。 ……黙っててあげる代わりに、一度本気で出してくれないかなぁ」


「……壊れますよ? これ」


「……やっぱりね。 そう言うと思ってた。 特待生に入る?」


「いえ、爵位から言うと、荷が重いです」


「爵位は関係ないわよ、学院の魔法部門は。 庶民出身だって、いい線行ってるし」


「卒業後は、使い潰されるだけですから。 本意では有りませんね」




 物凄く舐めた言い方してみた。 でも、本当の事。 試験官、目を丸くしてた。 そんな先の事まで考えてたのかって。 爵位が関係ないのは、しょせん学校の中だけ。 どれだけ優秀でも、今の王国の制度なら、卒業後はいいように扱われる。


 まして、私は、レーベンシュタイン男爵家の娘。 盾の男爵家の娘だからって、最前線に送られる可能性も捨てきれない。 そう、使い捨ての道具よ。 疲弊して、魔力枯渇で倒れるか、華々しく戦死するか……。 そうでしょ、試験官殿。 




 私にはやる事が有るのよ。 




 王国の都合なんて知らない。 まして学院の先生達の評価なんぞ、知った事では無いの。 おわかり?


 フフン って、鼻で笑っといた。




「そっか……。 でも、念のためにもう一回いい? ホントに貴女が言う通りなら、黙っててあげるから」




 いやに食い下がるね。 これも強制力の一つか? まぁ、黙っててくれるって云うのなら、いいか。 もう一度、測定器の前に行って、今度はリミッター全解除して、魔力を注ぎ込むよ。




「ほんとに、壊れますよ?」


「壊れないと思うわ、だって、コレって色んな所と繋がってるし、安全回路も沢山入ってるから」




 ふふん、って鼻を鳴らしてるね。 相当自信あるんだろうね。 そりゃ、不特定多数を調べるんだから、かなりの安全係数見込んであるとは思うよ? でもね、それは、あくまで、十二歳位の、なんの訓練もしていない人向けだからね。


 そんじゃ行きますよ。 魔力増幅回路を開いて、精霊様の力も取り込んで、一気にこの装置……。 水晶玉みたいな奴に、純粋な魔力を叩きこんだの。 ドンドン、後から後からね。  最初はボンヤリと光る珠だったけど、急激に光が増して、眩くってね。


 例えるなら、コンサートで使うデカい投光器の前に立った感じ。 光の圧力も感じられるくらいね。 魔力総量の三分の一位までガンガン注ぎ込んだ時、珠の限界を超えた感じがしたの。 ほら、シリカ電球が焼き切れる前、パァァァァって明るくなるじゃん。 あんな感じ。


 でね、バチンって大きな音がして、水晶玉みたいなのがみごとに粉砕したの。 バラバラ。 粉々。


 試験官、何にも言えんかったよ。 だって ” ヤレ ” って言ったの、この人じゃん。




「……壊れましたね」


「……」


「御用が無ければ、帰りますが? あぁ、それと、くれぐれも、お約束守って下さいね」




 冷た~く、そう言っといた。 私は知識が欲しいから、学院に行くのよ。邪魔スンナ!!


 踵を返して、お家に帰った。 ミャーはその一部始終を見ていた。 お家に帰る馬車の中で、ミャーが面白そうに云うのよ。 




「ソフィア…… また、やらかしたね」


「どう言えば、よかったのよ……」


「可愛く、『出来ません。 判りません』 って言えばよかったんじゃない?」


「それで、許してくれそうに無かったよ。 だったら、黙って貰う方に賭けるよ」


「黙ると思う?」


「……消す?」


「オイオイ、その思考はダメだよ、ソフィア。 【銀髪紅眼シルヴェレッド鬼姫オーガレス】の思考方法だよ」


「……オトナシクしておきます」




 ―――――




 御父様に報告したら、笑われた。 ” もうちょっと自制を学ぶべきだね ” っておっしゃたよ。 自分でもそう思う。 日本での性格そのままだもんね。 やられたらやり返す、侮られたら、努力して見返す。 そんなんだから、友達出来なかったんだよ。 あの人は、それでもいい、いや、それがいい。 って言ってくれたんだ。 


 だから、変えるつもり、サラサラないよ。


 入学準備もこれで終了。


 真新しい制服も、なんか嬉しいし。 



 そして、学園初日を迎えたの。 




**************************************




 新入生全員が、王都エルガムの中心地近くにある、ビューネルト王立学院に集まった。 紅葉で、大きな葉っぱが、石畳に落っこちてて、綺麗だったよ。 学院の広場に集められて、先生達が台の上に上るの。


 爽やかな風が吹いてた。 長い話は嫌だなぁ…… なんて、考えてた。 デカい恰幅の良いお爺ちゃんが、この学院の学長さん。 名前? 知らんよ。 読んだけど、忘れた。


 直接関係ないだろうし、会うのは、入学の時と、卒業の時だけだったと記憶してる。




「入学おめでとう。 これから、学院の一員として、勉学に邁進する事を期待する」




 あれ? アッサリね。 そのあと、直ぐに担当教官が発表されたの。 一組、大体30人くらいに分けられて、5クラス。 今年は、150人前後が入学するんだって。 それに、王族も入るし、四大公爵家の子弟も入るって。 辺境侯爵の子弟も何人か入学するはず。 



 学院の人、頭痛いだろうね。



 私は、一般クラスに組分けされたよ。 主に男爵家の子弟とか、子爵家の子弟とか、権力の無い人達ばっかりの中にね。 うん、最高!!!


 クラスごとに、集められて、その広場の一角に集合。 あれ? 四組? どういう事? あぁ……。 そういえば、高位貴族の方々、居なかったね。 キラキラオーラばら撒く、第二王子様…。『君と何時までの』の主人公の、【 ダグラス(デフォルト名) 】第二王子。 それに、四大公爵家の人達も……。 あぁ、別枠かぁ……。 だろうね。


 なんの感慨も無く、自分達の担当教官を待ってたのよ。 耳に入る言葉は、残念だの、お近づきに成れなかったのだの…。 モブには厳しい世界だからね、この世界は。 まぁ、近寄ることすら出来ないよ、このクラスじゃね。 とっても嬉しいよ。 わたしはね。



 でね、担当教官がやって来た。



 魔術担当の先生だって、書いてあったな……。入学のしおりに……。


 ……なんか、嫌な予感がする……。


 ザワザワと心の中に波が立ってるよ……。


 なんか、見覚えが有るのよ、この担当教官。


 綺麗なプラチナブロンド。 白皙の聖女って感じ。 澄ましている顔に見覚えがあるのよ。 ……あの試験官だったよ。




「みなさん、入学おめでとう。 これから、あなた方を担当する、 宮廷魔術師のエミリーベル=クリストファー=アデクラント です。 どうぞ、よしなに」




 その名前……、覚えがある。 『瑠璃色の幸せ』で、ママの友達で……。 最後までママを庇ってた人だよ……。 まぁ結局は、無駄だったんだけどね。 この人が庇いだてするから、さらに心証が悪くなって、現王様が激昂しちゃったんだよね。 ほら、居るじゃん、善意から状況を掻き混ぜる人って。 



 ……こっち見たよ。



 目が笑ってるよ……。



 厄介な人に目を付けられたよ……。



 やっぱ、外見がママに似てるのが、



 原因かなぁ……。



 気を引き締めて行こう!!



ブックマーク、評価、感想、誠に有難うございます。

感謝です!



また、明晩、お逢いしましょう!!!

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