NO.1 俺の日常。
初めて書いてみました。至らないところがあると思いますがどうか温かい目でご覧になってください。よろしくお願いします。
「にーさーん!」
どたどたと慌ただしく階段を降りてくる弟。
「朝ご飯出来てるっ?」
「出来てるよ。しっかりと食べるんだぞ。」
がつがつと食い始める弟。弟はこんなにも元気にふるまっているが引きこもりだ。少し事情があって家に引きこもるようになってしまった。俺達兄弟は親が海外にずっと赴任しているためもう何年もこんな生活を続けている。俺は兄弟の中で真ん中に当たる次男坊だ。一番上の兄はもうそろそろ降りてこないとやばい時間なんだがなかなか降りてこない。困った。これじゃあ俺まで遅刻してしまう。
「お~い!兄貴~!起きろ~!ご飯無しにするぞ~!兄貴~!!」
バタンと荒々しく閉まるドアの音。弟や俺は朝にはまぁまぁ強い。だがしかし、一番上の兄貴だけは朝にめっぽう弱く、よく寝坊をして会社に遅れて行っていたりする。まぁその兄貴が勤務している会社も兄貴に合っている会社というか何というか、ちゃんと企画や何やらが通れば家で仕事をするという選択肢をとることもできるらしい。
「兄貴、仕事はどうするんだ?もう行く時間じゃないのか?」
兄貴は寝ぼけながら、
「ん~…だいじょーぶ… きょーわへーき…」
んー。へいきそうじゃねーな。俺は兄貴のほうに顔を向けた。兄貴の座っている方の壁には俺たち兄弟の予定が書き込めるようにカレンダーがかかっている。今日の日付には大きくマジックの赤ででかでかと書かれている文字が視界に飛び込んできた。
「兄貴!今日は会議ってカレンダーに書いてあるけどっ!?」
「んぇ!?やっべぇぇぇえええ!!!おにーちゃんこれ遅刻したらクビって言われてたんだったぁぁぁぁぁああああ!!!!!!」
兄貴はちまちまと食べていた食べ方を変えがつがつと口に入るだけ入れ、少し前に俺が入れた牛乳を一気飲みして、
「ごちそーさんっと!今日も美味かったぜ!」
と言い、二階に行ったと思ったらすぐに降りてきた。兄貴にしては早い支度だなと思ったが…早いわけだ。
「なんでマッパなんだよ!!」
兄貴は不思議なことを聞いたみたいな顔をしている。
「えっ?なんでって…支度するから?」
なんで疑問形なんだ…。俺がなんて言ったらいいか迷っているうちに兄貴は支度を終え家を出ていくところだった。
「待って!兄貴これ!」
今日は朝から張り切って少し豪華なお弁当にしてみた。昨日の兄貴の言葉が少し心に来たからな…。
「えっ?今日も茶色一色じゃないだろうな?まぁ、あれもお前が作ってくれるからうめぇんだけどなっ!」
兄貴は少しはにかむように笑った。俺はこのはにかむような笑い方をする兄貴が好きだ。小さい時から俺が料理番だったから弟と兄貴のおいしいっていてくれるように毎日料理の勉強をしていた。ま、今は料理も板についてきたって感じだ。
「兄貴、行ってらっしゃい!!」
「おう!」
俺の通っている学校は公立の高校にしては設備が充実している。しかも、学区内に住んでいるのでとても近い。なんと徒歩十二分だ。…まぁ近い方だ。遠い奴なんかは隣の県からきている。授業内容だってくそ難しい事もなく大半のやつがついていけるスピードだ。だがしかし、そんな可もなく不可もないこの学校はある特殊な学科がある。その学科に入りたい奴が大勢いるせいで毎回倍率が大変なことになっている。何故、入学できたのかというとなんだっだか…忘れてしまったがなんちゃら入学制度のおかげだと思っている。なんと学区内に住んでいる高校生になるという子たちの家の環境等々を配慮して三十人という少ない人数(少ないか?)に入学手続き書類を送ってくれるのだ。面接はあるが学力調査などそういう類のものは一切ない。あらかじめどういった人なのかということを所属している学校などに内申書などを見せてもらっているのだろうが…。俺の場合は弟が引きこもっているという事と親が海外に赴任しているというこの二つの事情によって入れたのではないだろうか。
「新田~!おはよ~!」
「ああ、おはー。」
後ろからやって来たこいつは俺のクラスメイトだ。
「オメー知ってっか!?クラスに新しい奴来るんだとよ!それがさあ、さっき校長室前通ったときに見てよー。すっげぇ美人なんだよ!!俺らさぁ~結構ビジュアル良い方だと思うんだけど……あの子誘って合コンしようぜ!!!」 はぁ…。なんて即物的なんだろうか。俺はあまり女子が好きな方ではない。あのマシンガントークで来られるのが苦手なのだ。かと言って、あまりしゃべらない子も苦手なのだ。俺は自分の心に線がある。その線を勝手に入ってくるやつが一番苦手なのだ。だがこいつはいとも簡単にその線を越えてきた。
「なぁ~合コン行こうぜぇぇぇええ!!!ぜってぇいけるってぇ!!」
そんな事を言っているうちに、朝のSHRで先生が転校生が来るということをみんなに伝えた。クラス内は、転校生が来るということで盛り上がっている。
「美人かなぁ~!?」「男子だったらどーすんだよ!」「いーや、俺のセンサーは女子と示しているぞ!!!!」「男子きっも!!」「まぢありえないんですけどー」「転校生の子と仲良くなれるといいね~」「ね~!」
俺はクラスのみんなが無駄なことを話始めたのを見て、そっとさっきまで見ていたスマホの画面を見る。弟とのトーク画面が表示されている。
『今学校なの!?』
なんだろう少し焦っているような文章にも見える。俺は何があったのだろうかと聞こうとした。だが、すぐさま弟から新しいメッセージが届いた。
『なんか警察の人がずっと家の前にいるんだ!!しかもだんだんパトカーが増えてるんだよ!この辺で何かあったのかなあ?ちょっと心配になってきたよぉ。』
少し情緒不安定になっているのだろうか。俺は弟をなだめるように言った。
『だいじょーぶだ!にーちゃんがついてるだろ?俺が帰ってくるまでおとなしく待っていられるか?』
これで大丈夫だろうと思いスマホをしまった。チラッと目線を上げると転校生を紹介している途中だった。
「新田ぁ…、お前先生の話聞かずにスマホいじって…。没収するぞ~?」
あっ、しまった。
「す、すいません。弟からメッセージが来てまして…。」
「あぁ~、想君ね。まぁ…頑張れよ。」
……やってしまった。怒られてしまった。先生から怒られるって結構心に来るんだよなぁ。これでも先生は心理カウンセラーの先生だった経歴も持つのだ。そのことが分かった時に弟のことを相談した。今では兄貴以外の大人の人に相談するとなると先生が多い。脳内反省会をしている途中で誰かに見られている視線に気づいた。その視線を送っていたのは例の転校生だった。




