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第一話 『異世界転生』

本当は何日か経ってから投稿するつもりだったのですが、風呂に入る前に「プロローグだけじゃよくわからなくね?」と思い、投稿することにしました。

これ以上はまだ投稿できる形にはなっていないので、今日はここまでの投稿となります。


2017/01/26 ステータスの数値が間違っていたので修正

2017/02/07 行間修正

2017/05/03 ミスでずれてしまった主人公のレベルを、後に合わせるために下方修正(2レベ)

 目を覚ますと、森の中にいた。

 森の木々は程良い間隔で生えており、木々の隙間から差し込む日の光が心地の良い。


 (生まれた場所が森って......こりゃ種族は普通の人間ではないかもしれんな。獣人とかか?)


 そう考えて自分の体に目を向けようとしたが、どんなに視線を下に向けても、視界に映るのは森の草木のみ。これはなにかおかしいぞ? と思い、水場などで自分の姿を確認しようと歩こうとしたらそれもできない。流石に動けないのには焦りを覚えたが、そこで自己能力鑑定の存在を思い出した。種族が確認できれば、何かわかることもあるだろう。


 (ステータスオープン)


 心の中でそう唱えると、視界にゲームのステータス画面みたいなものが出てきた。


 (おお! なんか異世界っぽい)


 そんな馬鹿なことを考えながら自分のステータスを確認してみる



葛城 玲仁

年齢: 0歳

Lv.8

種族:無形の魔素 ((エンシェント)魔晶(クリスティア)(ドラゴン)

HP:0 (魔核:5000)

MP:48000

魔素量:53000

魔術適正:火SSS・水SSS・風SSS・土SSS・光SSS・闇SSS



......は? 無形の魔素ってなんぞ? 俺魔素なの? 魔素ってあれだろ? 魔力的な奴だろ? そりゃ歩けないのも納得だけど、(古魔晶龍)ってなんだよ。別に俺龍の姿とかとってないんだけど。

 改めて自分に意識を向けると、自分の存在そのものは感じることができるが、玲仁は間違っても龍の姿などとっていない。

 それに魔素量ってなんだ。MPとは違うのか? ぱっと見HPとMPの合計っぽいけど。それにHP0って。死んでんじゃん。(魔核:5000)ってのも謎だし。訳が分からん。

 ......そうだ! スキル! こんな訳の分からん存在なら固有スキルの一つや二つ持ってるだろ。


 

・肉体構成魔素固定(Lv1/5)

 固有スキル

  保有魔素を固形化させ、肉体を構築する

  ―固定化可能形状―

  ・古魔晶龍(エンシェントクリスティアドラゴン)(下位単一属性魔晶構成のみ)

  ・魔晶龍(クリスティアドラゴン)(下位単一属性魔晶構成のみ)

  ・ヒト族 (♂)

・魔素化(Lv1/5)

 固有スキル

  固定化された肉体を魔素の状態に戻す



 あった。しかしなんだこのスキル......

 んーっと、つまりあれか。俺の体のほとんどは魔素でできている。それで魔核っていうのはコアになる心臓部で、常に固定化してなきゃいけない部分ってことか? で、その魔素の一部を使って肉体をつくることができると。それで今とれる姿は、おそらくこっちの世界での俺の本来の種族だったのであろう古魔晶龍とその下位っぽい魔晶龍、それから転生前の種族であった人間の男だけってことか。


 てかエンシェントクリスティアドラゴンって。なんか強そうだな。ステータスの数値もすごいし。いや、比較対象が居ないから本当にすごいかはわからんが。

 まあいざとなればスキルで今の状態に戻れるみたいだし、ちょっと変身してみるか。実際は魔素化と固定化の併用だけど、やってることは変身みたいなもんだし変身でいいよな。

 む?古魔晶龍に変身するには肉体の属性を意識しないとだめなのか......適当に水とかでいいかな。

 ステータスは現状ではHPが0なことを考えると変化する可能性高いし、開いたままでいいかな。

 それでは、ドロン! っと



葛城 玲仁

年齢: 0歳

Lv.8

種族:無形の魔素 (古魔晶龍)

HP:20000 (魔核:5000)

MP:28000

魔素量:53000

魔術適正:火E・水SSS・風E・土E・光E・闇E


    

 おお! HPすげえ! それに体がでかい。一気に視界が高くなった。体も見えるし、触覚もある。やっぱりさっきの理屈でだいたいあってるっぽいな。しかし龍の姿だと魔術適正が、体の属性以外ガタ落ちするんだな。


 龍の姿自体は、全部が見えるわけじゃないが水晶みたいですごく綺麗だ。魔晶龍なんて言うだけのことはある。青色なのは水属性だからだろうか。姿が綺麗なのは嬉しいな。

 だがそんなことより嬉しいのは空が飛べることだ! 飛行が可能なことは龍の姿をとった瞬間に理解できた。移動速度も流石に歩くよりは早いだろうし、人の目がなければこれは便利そうだ。


 さて、他の属性やら古魔晶龍バージョンやらはそんな変わらないだろうから後で試すとして、とりあえず今度は人の姿になってみるか。



葛城 玲仁

年齢: 0歳

Lv.8

種族:無形の魔素 (古魔晶龍)

HP:500 (魔核:1000)

MP:51500

魔素量:53000

魔術適正:火SS・水SS・風SS・土SS・光SS・闇SS



 おお? 魔核のHPが減った? さっきのサイズじゃ大きすぎて体に入らないから小さくなったのかもな。人の状態だとHPは低いけど魔術適正は全体的に一段落ちただけか。普段魔法を使うときはこっちのほうが便利そうだ。


 そして肝心の外見だが......体を見てみると、慣れ親しんだ葛城玲仁本人の体そっくりだ。顔は見えないがホクロや傷の位置などがほぼ同じなことを考えると、おそらく俺の死ぬ直前の姿をそのままとっている感じなのだろうか。若干違和感もあるが、きちんとした確認は今度でいいか。


 しかし、服を着ていない。これは一大事だ。これじゃあ人前でほいほい変身はできんな。俺に露出趣味は無いんでな。この世界では全裸が普通とかなら考えなくもないが。

 服が調達できるまで人の姿は封印かもな。森で全裸とか誰がどう見てもやばい奴だし。


 まあでも人の姿をとれるっていうのは嬉しい。龍の姿だけじゃ人の街とか行けないし。死なずに転生できたのは嬉しいが、ずっとボッチは流石に堪える。確かに転生前も友達とかはいなかったが、他人との関わりくらいはあった。助けた人たちと仲良くなったりもしたしな。心は人間なのだ。人間の知り合いくらいは欲しい。


 とりあえず今度は風の魔晶龍の姿でもとってみて、ここら一帯を見て回ってみよう。何といっても、一回空を飛んでみたいしな! ふふふ。やばい。年甲斐もなくワクワクしてきた。異世界人外ライフも案外悪くないかもしれんな!





 あれから1時間ほど飛び回ってみたが、どうやらここはかなりデカい森みたいだ。気配察知で生き物がいることはわかるが、感じからしておそらくは獣や魔獣の類だろう。森の向こうに見えていた山の向こうもちらっと確認してみたが、そこから更に遠くに道らしきものが見えた。


 そういえば俺、さっきは無形の魔素とかいう訳の分からん種族に気を取られて思わずスルーしていたが、0歳なんだよね。これって他の人に確認されたりするのかな。確認されたらやばいよな。見た目完全に大人なのに0歳とか絶対まともな人間じゃないし。人里に行くなら服以外にもこっちも何とかしなけりゃマズいかもな。まあ、確認されてヤバイのは種族もなんだけどね。そうなるとステータスを見られないようにするか偽装できるようになるしかないかな。


 そんなことより、だ。すぐに人里に行くわけにはいかない俺には、早急に解決しなければならないことがある......

 そう、食糧問題だ! 転生早々飢え死にとか洒落にならん。

 しかし、あれだな。俺って何食うんだろう。俺の体、魔素なんだよな。一応(古魔晶龍)とも書いてあるから龍でもあるのかもしれんが、その辺は現状よくわからん。

 ん~まあいいや。その辺は腹が減ったら考えよう。

 さて、他にすることは――――


 それから更に5時間くらい経っただろうか。空はすっかり茜色に染まっており、もうすぐここも真っ暗になるだろう。

 あれから俺は、主に固有スキルの確認や、ステータスの確認をしていた。とりあえず自分のこともわからんのではお話にならんからな。それでいくつかわかったことがある。



・魔晶龍の他の属性の姿は色と魔術適正以外ほぼ同じ

・飛行速度や筋力(筋肉ないけど)は、肉体の属性に影響を受けるのか、属性によって差があった

・古魔晶龍はHPの比率がさらに上がりサイズが増したのと、肉体が受ける属性の影響が増した......気がする。サイズが大きくなったからってだけの可能性も否定はできないが。

・魔核を含め、HP・MPはある程度の調整はできるが、大幅には変えられない

・ヒト族の姿をとって数分経つと、MPに()表記が出てきて、数値がだんだんと増加していく。これは累計魔素とは関係ない数値のようで、上限は魔核のHPに依存しているようだ。デフォルトの1000の状態では上限は1000、魔核のHPを900にすると850だった。数値はイコールではないらしいが、関係があるのは確認できた。俺の予想ではこれは人としての肉体が持つMPなのではないだろうかと思う。種族ごとの固有スキルは肉体に依存しているらしいし、このMPがヒト族の特徴なのかもしれないな。



 固有スキルに関してはこんなところか。


 それから後回しにしていた食糧問題なのだが、何故か腹が減らない。故にまだ何も進んでいない。あるいは、このまま腹が減らないならもう考えなくてもいいのかもしれん。というわけで食糧問題に関しては、問題が生じるまで考えないことにした。因みにヒト族の姿でも腹は減らなかったので、とっている姿の影響ではないらしい。魔素だから周囲の魔素でも食ってるのだろうか。


 で、最後にこれはおまけみたいなものだが、何故か魔力操作のスキルがMAXになり魔素干渉とかいうスキルを習得、それも速攻でMAXになり魔素操作とかいうスキルを習得した。この魔素操作もすでにLv4まで上がっている。上がるの早すぎじゃね? 俺の体が魔素だからだろうか。それとも飛行にMPを使っていたとか? わからん。でもまあ上がる分には嬉しいので別にいいか。


 因みにスキルだが、きちんと経験値操作は機能しており、任意での習得ができた。スキル経験値操作はきちんと効果を発揮してくれているようで安心だ。


 それから今回習得した魔素干渉と魔素操作だが、それぞれ下位スキルを上書きしていくものだったらしく、俺のスキル一覧には、魔力操作と魔素干渉はもう存在しない。容量の使用は新規のスキルの分だけらしく、前のスキルの使用してした容量はかえってきた。魔素操作の使用容量は3だったので、むしろ空き容量は19増えたというわけだ。魔力操作は最初からLv9で取得してしまっており、使用容量が大きかったのでラッキーだった。


 さて、もうすぐ夜なわけだが、食欲はないが睡眠欲はあるようで若干眠い。まだ耐えることはできるが、さすがに服を手に入れて人里へ行くまで起き続けているのは難しいだろう。

 というわけで、はい! やってきました。洞窟です。ここはさっきの道らしきものを確認した山の、元居た森側中腹辺りにある洞窟だ。


 浅い洞窟だが直径は大きく、古魔晶龍の姿では厳しいが、魔晶龍の姿でならギリギリ入っていけるくらいの大きさがあった。外からは丸見えだが、その方がむしろ万が一の時に逃げ出しやすいし、変な動物も住み着いていないようなのでとりあえずの寝床としては上々だろう。


 それじゃあ、おやすみなさい。明日はせめて服が手に入りますように。




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