レイシアの本音と秘密
異世界転移の放浪者の小説更新が遅くなってしまいました。
今回は、ようやく主人公の容姿に触れます。……レイシア目線になります。
短くてすみません。
「はぁ〜」
私、レイシアは、命を救われた。いえ、言い方が違いますね。女として人生も救われました。
「もし、あのままソラが偶然依頼を受けていなかったら……」
ベットの上で横になってそう思うと寝るに寝れません。私自身が招いた結果。それも冒険者になるのなら覚悟の上です。けれど私の体目当てでこんな目に合うだなんて思ってもみませんでした。
「……ソラも、体目当てなのでしょうか……」
もし、そうだとしたら、私はどう思うのでしょう? 別に異性に興味があるのは構いません。それが健全な男性なら当たり前でしょう。
「ソラは……、私をどう思ってるのでしょう」
ベットの寝心地を堪能しながら、初めて会って助けて貰った時を思い返せば、随分情けない姿を見せてしまいました。
「あの時のソラ……、カッコよかったです」
黒いコートを着て頭に被ってるフードが着地の衝撃で外れて素顔を見る事が出来ました。顔は中性的で目元は、キリッとしていてとても華奢な体付きでした。だけどそう思わせない力強さを感じました。
「それに……、とても優しかったなぁ」
毒を盛られた事を言うと心配してくれて、戦った時の目とは違い優しさも含まれてました。綺麗な黒い目に吸い込まれそうになるくらいに……。
「私は、ソラの事が好きなのでしょうか?」
ソラの事を好きか嫌いか聞かれれば、もちろん嫌いな訳がありません。けれど、それは助けて貰ってそう思った一時の迷いかも知れない。
「それに……、私の正体を知ってしまったら……」
肌身離さず持ち続けているルビーが入ったネックレスに触ると光の反射を繰り返しその中に魔方陣が組み込まれている。
「太陽のように暖かくも感じました」
まさしく自分自身に悔いが無い様にやりたい事をやって生きてる人だと直感しました。
「……私は……」
まだ……、まだ私の事を教えるのは、よくソラの事を分かってからでも遅くはありませんよね? でも……。
「……私の事……受け入れてくれるかなぁ……」
受け入れて貰えない事を考えてしまって胸が苦しくなる。でも受け入れるか、受け入れないかはソラが決める事です。
「っ! 何で苦しく思うのでしょう?」
私は、ソラに打ち明けられない事を悔やんでるのでしょうか? それとも、ソラに隠し事をしたくないと思ってるのでしょうか?
「…………」
今日は、もう寝よう。明日になればいつも変わらない朝になってそして少し変わった日常に戻れる。その中で生きて行く事になるでしょう。色々考えてた所為で睡魔も強くなってきました。隣部屋に居る彼には聞こえないでしょうけど……。
「お休みなさい。ソラ……」