突然の異世界召喚!
初、投稿作品です。
「よかった……。成功しました」
『…………』
……えっと、今俺には、一体何が起こったのか理解できずにいる。分かるのは、普段目に出来ない様な綺麗なドレスを身に纏った可愛い女の子が目の前に居るって事くらいだな。
「突然の召喚に申し訳ございません。混乱してる中どうか私達に着いて来てくれませんか。城の中で詳しく説明致しますので」
召喚? おい、まさかそれってラノベとかにある異世界……。いや、待て待て、ありえないだろう。まさに俺達を召喚したと断言してる張本人が目の前に居るんだけれど……。
「お、おい、これは一体どうなってるんだ。何でこんな所に……あっ! み、皆、無事か!」
「う、う〜ん。どうしたの? そんな大声出して……」
「ねぇ、アタシ達……学校で帰る準備をしてたわよね!」
「そうねぇ。少なくても私達が知ってる場所でないのは確かよぉ」
一緒に巻き込まれた四人が様々な反応してるね。そうだよな。それが普通の反応なんだよな。少し冷静になって来た。話しかけてる女の子と床に描かれてる魔法陣を囲むようにローブを着こんだ人達が居るな。その後ろに騎士、兵士みたいな人達もいる。蝋燭の光が見える。つまりここは何処かの密室か?
「あ、あの……私の言葉が分かりますか?」
俺達から返事されないから不安になったのか?
……にしても返事を返した方がいいのかな?
「っ! 貴女は……、一体誰なんですか?」
……やっと返事をしてくれて女の子は、安心した顔をしてる。
「失礼しました。私はこの国の第一王女リリス・アルバート・レイスと申します。先程も言った様に突然の事で戸惑ってる事でしょうがその事も詳しく国王が説明しますので付いて来てくれませんか?」
そう言われてリーダーシップでクラスメイトのイケメンが美少女三人組に視線を促した。他の皆も様々な反応で頷いてる。状況に付いて行けず途惑いながら頷いたり、まだ釈然として理性が追いつかず無意識に頷いたり、思案顔を作り状況の整理をしながら付いて行く事に決めて頷いたりしていた。俺も付いて行く事しかないから別にいいか。
「……分かりました」
「あ、有り難うございます! それでは着いて来てください!」
この人は、リリス王女、だっけ? が先に歩いてその後に付いて行く事になったけど……。これは夢とか幻とかじゃない。さっきのやり取りの間に爪を立てて太腿を抓ったんだ。……痛い。ここまでくれば嫌でも分かる。
「もしかしなくてもマジで居世界に来たのか?」
俺の小さい呟きに誰も答える事はなかった。……この先、大体の予想が出来ちゃったんですけど、是非ともその召喚理由には、当たって欲しくないなぁ。嫌な予感しかしないんだけど……。