大人
大人なんて知らない。
私のことなんて分かってくれてないじゃないっ。
それなのに...それなのに...。
いなくなればいい。
嫌い嫌い。
:香月 kazuki :
9:00a.m.。
「...んー」
どこ...ここ?
「うっ…。」
なぜか、体全体が痛くて重い...。
「私…どうしてここに…?」
何がなんだかわからない…。
頭を強く打ったのか、思い出せない。
…どうしよう…怖い…誰か…。
ガラガラっと部屋のドアが開く音がした。
「っ工藤さん…何やってるんですかっ!寝てないとダメじゃないですかっ」
そう、言いながら入ってきたのは、綺麗な看護士さん…理沙さんだった。
「ぁの…私どうして…ここにいるんでしょ…」
理沙さんは、驚いた顔をしながら
「覚えてないの?」
っと言った。
「はい…」
それから、理沙さんの話しを聞いて私は、思い出した。
あの時…
…思い出しただけで怖くて体がふるえ、涙が止まらなくなる。
話しをした後理沙さんは、一言残して私は部屋から出ていった。
…何も分かってない、一言余計だよ…黙って出てってくれればいいのに。
大人なんて勝手で、分かってくれない。
そんな大人が、私はキライ。