未来恋作戦
僕らのクラスにはマドンナが存在する。マドンナと言っても僕と友人二人との間で囁かれているだけなのだが…
しかし、最近ではそのマドンナがますますその輝きを増してきた。
そこで僕らはある作戦を実行することにした。
そう、二年間思考に思考を重ねてきた『未来恋作戦』のことだ。
それは僕と修一と直人の三人の内、『もっともマドンナの恋人になる自信がある。』と確信した者が他の二人からの賛同を得た上でラブレターを書いてだす、という厳しい男の運命的取り決めのもとに設定されたものだった。
一月になり、修一がいきなり『未来恋作戦』を一番に申し出た。
「今この時期が勝負なんだ。」
右手にコブシを作って灰色の空に掲げながら修一が言った。
理由はこれだけ空気が冷えると人間は心のどこかで暖かいものを求めるようになる。この世で一番暖かいものは人を愛する力だ―――というなんだかまことに勝手な都合の、しかも動機と基盤のあやしげな内容であった。
「まぁやってみなよ。」
僕と直人は潔く修一を支えてやることにした。
固唾を飲むような数日が過ぎた…
作戦決行から一週間。
ついに修一の発作的愛の冒険への返答が来た。
マドンナからのピンクの封筒、小さな手紙。
鉛筆の丁寧な文字には…
「お手紙ありがとう。間もなくお互い貴重な三年生です。勉強にスポーツにベストを尽くしていきましょう。」
という教師の持っている教育指導書の一文のような、どうみても無惨な言葉が書いてあった。
それ以降、僕と直人は作戦を実行出来ていない…。
読んで下さってありがとうございました!!!中途半端な物語だったと思いますが生暖かい眼で見てくださればマシに見える…はずです!!!この物語は俺が体験したことが多少混じってたりします。もちろん恋の冒険に敗れ去った方ですが…あの時は若かったのですョ…っと余計な事を話してしまいましたがこの物語を書いて再度思った事は…当たって砕けるのにも限度は大切です。