四話:赤い霧にそーなのかー
今回から異変回です。
もう少し長く作りたいものですな‥‥
幻想入りして早一週間ぐらいがすぎた。
今夜は非常に寒い‥‥てか赤い‥目の前が赤い‥なんで?
これはどうゆうことなのか‥‥詳しそうな人に聞くのが良さそうだな。
「これは異変ね…」
「異変?」
霊夢が異変について教えてくれた。
~少女説明中~
「成る程な、霊夢はこうゆう異変を解決しているんだな」
「まあ、そうゆうことね」
「で、その元凶は何処にいるんだ?」
「え?なんでそんなこと聞くのよ」
不思議そうにこっちを見てくる。
「どうせ霊夢は異変を解決しに行くんだろ?なら俺も行くよ」
霊夢は少し驚いた顔をした、だがすぐに真剣な顔で俺を見た。
「駄目よ」
「どうしてだ!!」
「この霧はね、幻想郷全体に広がっているのよ、これほどの範囲に霧を発生させることが出来るのは、かなりの強者だと思うわ」
霊夢が強い眼差しで見てくる。本当に危険な事なんだな。‥‥いや、分かってはいるけどよ‥‥
「それに戦闘が激しくなれば、貴方を守れきれないわ‥‥」
その言葉に少し苛立ったが、俺の力は弱いのは事実だ。だが‥‥
「なら、守らなくて良い」
「え?」
「自分の身は自分が守る、だからその異変を手伝わせてくれ」
「なんで!?なんで、そんなに異変に関わりたいのよ!」
必死に俺を止めようとする霊夢、その気持ちは有り難く受け取るよ。
「前に言ったろ?霊夢の仕事を手伝う事を条件に住ませるって、だからこの異変解決を手伝う」
「確かにそうだけど、それとこれはちが「それに!」‥!?」
「それに、俺はこの一週間何もやってない訳じゃない、自分なりに鍛練してきたんだ、だからお願いだ行かせてくれ!」
「‥‥そこまで言うなら、着いてきて良いわ、さっきの言葉は信じて良いわね?」
「あぁ、だから心配しなくて良い」
不安な顔をしながらも霊夢は同行を認めてくれた。
「‥‥ごめんな」ボソッ
「何か言ったかしら?」
「いや、なにも」
「で、この霧の発生元は何処なんだ?」
「多分、湖の先にある吸血鬼の城が発生元ね、あの辺りが一番霧が濃いわ」
吸血鬼?吸血鬼ってあの血を吸う吸血鬼のことか?‥‥今更だが、幻想郷は何でも有りですか。
心の中でそんなことを思いながらも、次の質問をした。
「吸血鬼の城ねえ、ここから約何分ぐらいだ?」
「大体、数十分程度かしらね、どうしてそんなことを?」
「俺が飛べるのは、精々頑張って十分が限界なんだ」
俺のスペルカード『シルバーウィング』は、一定時間飛ぶことができ、その持続出来る時間がこの一週間の修業で十分が限界だった。
「悠治、貴方のスペルカード連続で使えないの?」
「あのスペルカードは、使ったら大体一時間は使えなくなるな」
『シルバーウィング』はかなりの霊力を使う。だから使った後は、ある程度時間が経たないと発動出来ないのだ。
この欠点がなけりゃ良いんだが‥‥
「だったらこれ使いなさい」
そう言って野球ボールぐらいの平べったく丸い道具を渡してきた。
「それは霊力を込めるだけで大きさや形を変える陰陽玉よ、試してみて」
言われた通りに霊力を込める。そうすると、陰陽玉が大きくなり反動で地面に落ちたが、地面スレスレで浮いていた。
「凄いな‥‥大体一人分ぐらい乗れる大きさだな。戻すときはどうするんだ?」
「込めたときと、同じようにすれば戻せるわ。これがあればスペルカード使わなくたって移動することが出来るわよね」
「本当にありがとな、うし!行くか!」
陰陽玉に乗って飛び立とうとした瞬間‥‥
「あ、待って、その前にこれを渡しておくわ」
霊夢は1枚の白いカードを渡してきた。
「これって、スペルカードだよな?」
「そうよ、お守りの代わりに持っておきなさい」
スペルカードを受け取ったが、文字も何も出なかった。まあ、どうでもいいか。
「よし、行くか」
「そうね、行きましょう」
俺と霊夢は霧の濃い吸血鬼の住む城に向かった。
~森上空~
博霊神社を出て、約二十分が経った。
ここら辺の森一帯は霧が濃く、五メートル先も見えない。
移動中に魔理沙と出会った。どうやら魔理沙も異変を解決に行くらしい。まあ人が多いに超したことはないからな。
「なあ、それはなんだぜ?面白そうだな」
魔理沙が俺が乗っている陰陽玉を、興味津々で質問してきた。
「霊夢がくれた霊力で形や大きさを変えられるアイテムだ」
「へぇ、他にどんな形になれるのか?」
「分かんねえな、これ、さっき渡されたばかりだし、試してないからな」
「じゃあ、今度貸してくれないか?」
「ああ、別に構わないが」
「悠治、やめときなさい‥‥」
霊夢が呆れたような顔で、言ってきた。
「どうしてだ?」
「こいつに貸したら一生返ってこないから‥‥」
「霊夢、人聞き悪いこと言わないでくれ、私は借りたら返すぜ。私が死んだらな」
「‥‥たしかに、一生返ってこないな‥‥」
苦笑いしながら魔理沙の言い分を聞いた。
「無駄話は、この辺にして先を急ぎましょう」
「そうだな」
先に行こうとしたとき…
「うわっと!?」
突然目の前から弾幕が飛んできた。
弾幕が飛んできた方向を見ると、黒い球体が浮かんでいた。
その中から一人の少女が現れた。
「ねえ、あなたたちは食べても良い人間なのかー?」
「は!?」
出会い頭に何言ってんだこの子は!?人を食べるってこの子は妖怪なのか?
妖怪って不気味な奴ばっかと思っていたが、普通の女の子と変わらないじゃないか。
「ねえ、食べても良いのかー?」
「そ、そりゃ駄目だな、まだ俺は生きていたいね」
「じゃあ、弾幕勝負で勝ったら食べていい?」
「悠治、ならさっさと倒して先に進みましょう」
霊夢は札を構えて戦闘体制にはいる。
「いや、此処は俺がやる。霊夢達は先に行ってくれ」
「大丈夫なのか?」
「大丈夫だって心配すんな、後から追いつくからよ」
「分かったわ。魔理沙、行くわよ」
「悠治、無理は禁物だぜ?」
「ああ」
霊夢達を見送ってから、少女を見た。
「じゃあ、お兄ちゃん、いっくよー!」
「おっと、その前に君の名前は?」
「ルーミアだよ」
「俺は、不知火悠治。それじゃルーミア、俺が勝ったら食うのを諦めろよ」
「わかったー」
‥‥つっても話しながら弾幕避けるのは、キツイな‥‥何発か当たりかけて服が破けちまったし。
「お兄ちゃん凄いね、ならもっといくよ」
「闇符『ディマーケイション』!」
ルーミアは周囲に弾幕を放つ。俺は弾幕を見極めながら避ける。
「そんなんじゃ、俺を倒せないよ?ルーミアちゃん」
「そーなのかー!じゃあ、もっといくよー!」
俺が避ける位置に、青い弾幕を撃ってくる。
「おっとこれは、まずい‥鳥符『エアロバースト』!」
俺の弾幕をルーミアの弾幕にぶつけ、相殺し、続けてルーミアの方に撃つ。
「お兄ちゃんの弾幕、鳥みたいでおいしそう(ジュルリ」
「こらこら‥今戦っているんだから、弾幕を食べようとするな‥‥それに余裕はそこまでだ、周りを見なよ」
「え‥‥!?」
ルーミアの周りには、俺の弾幕が旋回しながら飛び回っている。
前に魔理沙に使ったやつよりも密度を高めて撃ったため、ルーミアも逃げにくいだろ。
「この!この!!」
ルーミアは弾幕を撃って脱出を試みるが、密度が高いため隙間ができない。
「さすがに逃げきれないか、このまま圧縮!終わりだ!!」
ルーミアの周りを飛ぶ弾幕を一気に中心目掛けて飛ばす。
ドオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォン
爆発音が鳴り、ルーミアのいた場所に、煙が漂っている。
「やばい‥やりすぎたか‥‥ルーミア大丈夫かな?」
心配していると、ルーミアが力無く落ちていった。
「やば!!」
慌ててルーミアを助けに向かう。
「くっ‥‥間に合えー!!」
「危ねえ‥‥もう少しで森の中に落ちるところだった」
なんとか地面に落ちる前にルーミアをキャッチすることができた。
「ダメージはそんなに無いはずだから、びっくりしてそのまま気絶しちまったのか」
今のルーミアは、お姫様抱っこの状態で眠っている。
「このまま置いていくのは‥‥いや、危ないからやめておこう‥‥仮にも女の子だし、俺がやりすぎたのもあるからな」
いくら妖怪でも、女の子を森の中に置いていくのは罪悪感がある。
「目が覚めるまでこのまましておくか‥‥さて霊夢達を追っかけないと」
ルーミアをお姫様抱っこしたまま霊夢達が向かった方へ飛んだ。
今回の戦闘は短すぎですね‥‥自分はまだまだですね‥‥
次回からは長く出来るよう努力します!