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東方飛翔録  作者: 星屑○
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二十七話:一波乱な宴会

タイトルが相変わらずセンスのなさ‥‥

誰か自分に言葉のバリエーションを下さい‥‥



遅いですがキャラ崩壊注意ですのでご注意を。

さて、異変も終わったので宴会です。



異変が終わり、数日が過ぎた昼頃、俺は霊夢に頼まれた材料等を担いでいた。

結局のところ異変がどうなったのかは知らない。空が白む前に霊夢たちは戻ってはきたが、大した異変ではなかったと言って教えてくれなかった。


「おっとと‥‥」


俺は霊夢に頼まれた最後の荷物を下ろす。


「っと、はぁ‥‥」


疲れた‥‥流石に朝からこの大人数の酒と(さかな)を揃えるのは骨が折れる。


「お疲れ様、あとはやっておくわ。悠治は夕方まで休んでいいわ」


「あぁ、そうする、よっと」


「朝から働いてもらったんだから良いのに」


「こんぐらいやらしてくれ。これは貯蔵庫で良いよな」


再び荷物を担いで神社の裏手の方へ歩く。霊夢は一応気遣ってはくれるんだよな、極希なことだけどよ。











「よっと‥‥んじゃ、俺の仕事は終わったし、少し休むわ。そしたらまた手伝うぜ」


荷物を下ろし、霊夢の肩を軽く叩いた。


「そういえば、悠治、あいつはどうなの?」


「ん?茜か?それとも魔理沙のことか?」


「悠治の中のやつよ。未だに反応無いんでしょ」


「そうだな‥‥」


異変の後、茜は一度も外に出てきていない。いることは感じられるが以前と比べて小さい気がするな。


「ま、茜のことだし大丈夫だろ」


「そう。ま、私には関係無いことだし、どうでもいいけど」


霊夢の言葉に軽い相槌を打って自分の部屋へ戻った。






「ふぅ‥‥夕方まで時間あるな」


宴会が本格的に始まるのは日が沈んでからだ。今は昼頃だからかなりの時間がある。


「‥‥会ってくるか」


俺は横になり、眠りにつく体勢になってあいつの創り出した世界に入る。

意外と初めてなことだな、俺が自分から行くなんて。


「‥‥‥」
















「‥‥じ‥‥うじ‥‥悠治、悠治起きろ」


「ん‥‥?」


誰かが俺の体を揺らされる。どっかで聞いてた声だな、この声は‥‥


「魔理沙か‥‥?」


「そうだぜ。ほら、宴会が始まってるぞ」


「もうそんな時間か‥‥」


体を起こし、覚醒してない頭で思い出す。


「‥‥(茜、出てきてくれなかったな)」


「どうした?」


「いや、なんでもねえ」


「??」


結局、茜に会うことは出来なかった。創り出された空間は残ってはいたものの、茜本人が現れることはなかった。


俺は立ち上がって体を伸ばし意識をはっきりさせる。

まあ茜のことだ、ひょっこり出てくるかもしれないしそっとしておこう。


「じゃあ、行くか」


「あ、悠治ちょっと待って」


障子に手をかけて外に出ると、魔理沙も続いて出てきた。


「ん?」


くいっと服の裾を引かれる。顔を向けると、魔理沙が俺の服の裾を摘まんでいた。


「どうしたんだ、魔理沙?」


「悠治、もしかしたらだけどあいつのこと考えてた?」


「あ‥‥あぁ‥‥悪いな最近こんな調子で‥‥」


俺が逸らかしても、もう魔理沙にも隠せてないようになってしまったようだ。あんまり悟られないようにはしてたんだけどな。


「ううん、悠治はそれで良いんだ。それが悠治の良いところなんだから、そのままでいてほしい」


「だけどな‥‥いつまでもこんなんじゃな‥‥」


「良いんだ、悠治は悠治のままで。ほら、早く行こうぜ」


魔理沙に手を握られ宴会が催しされてる神社の表側に連れてかれた。






「さあさあ!どんどん盛り上がっていこう!!」


瓢箪を片手に顔を赤くした鬼の少女の萃香が宴会を盛り上げている。


「というより、空回りしてるようにしか見えないな」


「やっと来たわね」


近くにいた霊夢は神社の縁に座って酒を飲んでいる。


「わりぃな霊夢、手伝えなくて」


「別に構わないわよ、で、いつまで見せつけてる気?」


「え、あぁ‥‥」


「‥‥///」


霊夢が指差したものは、俺と魔理沙の繋いだ手だった。周りの人もチラッと見るが、直ぐに顔は戻した。

俺は小っ恥ずかしなり魔理沙の手を離そうとすると、魔理沙は少し握り反してきたがすぐに手は離れた。


「どうも!清く、正しい、射命丸文です!相変わらず宴会の時だけは人が多いですね」


「煩いわね、言葉が余計よ」


霊夢の目の前に鴉天狗の射命丸文がカメラ片手に現れた。

そういや、こいつに用があったんだった。


「おい文、話があるんだが」


「あっ‥‥どうも、悠治さん‥‥では、私は取材を再開したいと思います」


俺を見るなり背中を向けてジリジリと俺から後退る文、何を言われるか分かっているのだろう。なら、尚更逃がす訳にはいかない。


「どこ行く気だ?」


「い、いえ‥‥あれには私は関係ないのですが、そう殺気だたれては‥‥」


「『逃げるな、そしてこっちに来い』」


「あっ‥‥はい‥‥」


文は素直に反転して戻ってきた。初めて俺の能力が役立った気がするな。


「あやややや‥‥悠治さんの能力、甘く見てましたね‥‥」


「鳥の天敵ね、悠治は」


文は苦笑いをし、霊夢は酒を嗜みながらこの状況を見ていた。


「私、一応鴉天狗なんですけどねぇ‥‥」


「それはどうでもいい、とりあえず正座」


「‥‥はい」


指を指し、この天狗を正座させる。流石にその場ではなく縁側の上に正座させ、俺も腰を下ろす。


「じゃ、あれはどういう事か説明してもらおうか?」


「わ、分かりました‥‥」








少女説明中‥‥








「はぁ‥‥」


文の言葉に俺は深い溜め息が出た。


「つまりは、あの記事はあんたの後輩がしたことで、知ってはいたがいつの間にか出回っていたと。そういう事だな?」


「はい。ですから、私はこの事では関係ないんですよ!」


「それを見逃している時点で関係無いわけ無いだろ‥‥」


「正直な所、あれは大スクープでしたので‥‥」


完璧なパパラッチだなこりゃ‥‥

そう考えただけで俺はまた深い溜め息が出てしまう。


「はぁ‥‥兎も角、此はお前等天狗達がどうにかしてもらわないと、ずっと勘違いされっぱなしになるからさ」


「此処の住人はそんなことじゃどうもしないないと思うけどね」


霊夢がどうでもいいという感じで(実際どうでもいいんだろう)そう言った。

確かにそうかもしれないが、俺や魔理沙が変に気を使っちまう気がするんだよな。


「それでもそうしてくれ、気にされなくても色々言われてるんだ」


昼間、人里で俺が向かった店先で幾度となく話題にされた。皆、笑い話で済ませてくれるから良いのだけれど‥‥


「ま、書いておけば良いんじゃない?どうせ、碌なのないんだし」


「それはちょっと侵害ですね、ちゃんとした記事はいつもあるんですよ?」


文は頬を膨らませ霊夢に抗議している。


「もうその辺にしておきなさい、せっかくのお酒が不味くなるわ」


「あら紫、来てたのね」


スキマが開いて中から紫が現れた。相変わらずいきなり現れるから軽くビビる。


「はぁ、まあそうだな。確かに‥‥」


「では、私は取材に戻ります!」


言い掛けた時には文は既に宴会の中に消えていた。


「はぁ‥‥ったく」


「気にしすぎよ、時間が経てばなくなるわよ」


「‥‥そうだな。よし、俺も呑むとするか」


縁側から立ち上がり、酒を取りに行く。隣にいた魔理沙に何か持ってくるか聞くと、俺のと同じで良いと言った。






「とりあえず一升瓶あれば足りるか」


一升瓶一つと猪口を二個持って魔理沙のとこへ戻る。酒の方は適当に選んだ物だが酒には変わりないしな。


「持ってきたぜ」


俺と魔理沙の間に酒と猪口を置き、両方に酒を注ぐ。


「ありがとう、悠治」


「酒の種類とかは全然分からねぇけど、此で大丈夫だったか?」


「酒が呑めれば問題無しだぜ」


魔理沙は猪口に入った酒を飲んだ。俺も馴れない酒を口に含もうとしたとき‥‥


コツンッ


「ん?」


急に肩に体重が掛かる。隣にいた魔理沙が寄りかかったみたいだが、魔理沙の顔を覗いた瞬間違うと分かった。


「まさか、もう酔ったのか?お前、俺より強いだろ」


「ん~‥‥あたし、よったのかぁ?」


顔を赤くし、眠そうに目を細くしてこっちを見つめている。そして俺の腕に絡まってきた。


「うみゅ~‥‥」


「おいおい‥‥そんなに強い酒なのか?」


片手の持つ猪口に注がれた酒の匂いを嗅ぐ。嗅いでもそこまで強いとは思えない普通の日本酒の匂いだ。


「さすがに普通の酒瓶に忍び越せてたのがマズかったかな~。あれで鈴仙をあられもない姿にしようと‥‥あ、それ‥‥」


一人(匹?)の兎耳を生やした少女が俺が持ってきた酒瓶を指差した。

彼女は確か永遠亭に居た因幡てゐとか言う名の因幡兎だったな。


「ん?此がどうかしたのか?」


「あ、いやなんでもないなんでもない、気にしないで」


てゐはそそくさとその場を去った。俺は唯々首を傾げるだけだった。


「そういえば、あいつってかなりの悪戯好きだったわね」


「そうね、迷いの竹林にセットされた罠は全部彼女が仕掛けたものだったわね」


霊夢と紫はふと思い出したようにそう言った。俺も入院中に何度かやられたのを思い出した。(本人曰く、比較的優しいやつだと言った)

‥‥ていうか怪我人にするなよ‥‥


「それに何か仕掛けてたようね」


「別に無味無臭だけどな?」


「あの薬師の作った薬よ、無味無臭の薬なんて簡単な事よ」


「成る程な‥‥」


って、何感心してんだ俺は。てゐの事は今は置いといて、魔理沙をどうにかしないと‥‥


「とりあえず、この酒はやめたほうが良いな」


「なんだぁゆぅじのそれのまないのかぁ?なら‥‥」


魔理沙は俺の猪口の酒を口に含んだ。


「ん~‥‥んっ‥‥」


「!!?」


突然魔理沙にキスをされ、そのまま含んだ酒を口移しされる。いきなりのことで反応が遅れてしまい、薬入りの酒を呑んでしまった。

周りの一部から「おおおお!」と謎の歓声が聞こえた気がした。


「んっ‥‥せっかくのえんかいなんだぜぇ?ゆぅじも‥の‥‥む‥‥ふみゅぅ~‥‥」


魔理沙はそのまま俺を膝枕にして寝てしまった。


「‥‥なあ、霊夢‥‥」


「何よ、そんな堂々とイチャつかれると腹が立ってくるんだけど」


「いや、それは仕方ないとしてだな‥‥俺、あの酒呑んじまったんだけど‥‥」


「魔理沙みたいに暴走する前にあんたを気を失わせれば良いのね?」


霊夢の目と言葉に威圧と殺意が感じられ、慌てて否定する。


「いや、そこまでしなくて良いから‥‥でも、体には何ともないな」


「男性には効かない代物なのかしらね」


確かにあの謎の薬が入った酒を呑んでしまったが、さっきの魔理沙みたいな感じにはならない。


「まあ、俺にはなんとも無いなら魔理沙を運べるから良いか」


気持ち良さそうに寝息を立てている魔理沙を起こさないように持ち上げ、自室の方へ体を向ける。


「魔理沙を寝かしてくる、このままじゃ風邪引くかもしれないからな」


「相変わらず恥ずかしげもなくやれるわね‥‥」


「別に普通だろ」


俺は魔理沙を抱えて自室に向かった。












「‥‥っと」


自室に戻り、魔理沙を一旦床に降ろす。このままは流石にまずいからな‥‥仕方ない、俺の布団で良いか。

自分の布団を敷き、また魔理沙を抱えて布団に寝かせる。


「ちょっ‥‥おい、魔理沙‥‥」


「んん~‥‥」


魔理沙が寝ぼけて俺の腕に絡み付いてきて離れようとしない。そのまま引っ張られて魔理沙の真横に倒れてしまった。


「うぁっ!」


「ゆぅじかぁ?」


魔理沙は俺の上に乗り、起き上がろうとした俺を押さえ付けた。


「ゆぅじぃ~、なんでいつもれいむといっしょにいるんだぁ?」


「はい!?」


魔理沙の訳の分からない言葉に声が裏返った。


「いや、俺は此処に居候している身だから必然的にそうなるから‥‥」


「ならぁ、あたしのとこでもいいじゃないかぁ‥‥あたしは‥‥」


急に真面目な顔になり、その瞳には涙を浮かばせていた。


「ま、魔理沙?」


「私はもっと悠治の傍に居たいの!」


「‥‥‥」


「だって‥‥悠治はいつも誰かのために動いて、自分のことは後回しにして‥‥でも、そんな悠治が好きで、大好きになって‥‥だからもっと傍に居たい、離れたくないんだ‥‥」


魔理沙は今にも泣き崩れそうな顔を俺の胸元に埋める。

彼女の必死の想いが伝わってきた。これはあの薬のせいなのかどうかは俺には分からない。


「(魔理沙、やっぱり今までと比べて弱くなったよな‥‥そう見えるだけなのか、それともあの酒に入った薬のせいなのか‥‥)」


「‥‥悠治がずっと傍に居ないと寂しい‥‥」


‥‥酒に酔ってるとかそんな風じゃないんだよな、きっと。寂しい‥‥か。それはもう少し長くなるかもしれないな。


「魔理沙ごめんな」


魔理沙を優しく撫でる。顔を上げ涙で潤んだ瞳と見つめ合う形になる。


「なんで急に謝るんだよ‥‥いっつもそうだ‥‥悠治は卑怯だ」


「そうだな‥‥」


「そうだ‥‥卑怯だ。いきなり謝って、いきなり傍にいる資格ないとか簡単に言うし‥‥どれだけ人を泣かすんだよ」


魔理沙は身体を起こし、涙を溜めた瞳で見つめられその瞳から一滴涙が流れる。俺も上半身を起こしてそれを優しく指で拭う。


「俺ってさ、やっぱこんな奴なんだよ。でも、曖昧な気持ちで魔理沙といても俺が嫌なんだ」


あの時の言葉を否定するわけじゃないけど、こんな俺じゃまだダメなのは確かなんだ。だから、少しの間だけ離れておきたいんだ。


「なあ魔理沙、聞いてくれるか?」


「嫌だ、何も言わないで。でも‥‥今日は一緒にいて‥‥」


魔理沙は俺の胸元に顔を埋め、服を掴む手に力が入る。


「‥‥あぁ」


俺は結局、こんな状態の魔理沙に何も言えなかった。しばらくして寝息が聞こえる。彼女は酔いが廻ってきたのか再び眠りについた。


「寝ちまったか‥‥」


彼女を起こさないように布団に寝かせその場を離れようとしたとき、手を捕まれた。勿論彼女は眠っている。無意識にやってるのか、それとも分かるのか‥‥多分、どちらもなのだろう。


「ーーー!!」


外から叫び声が聞こえる。それもすぐ近くから怒鳴るような声が。

魔理沙の手をゆっくり外し、縁側の障子を開けた。


「どうしたんだ?」


障子を開けると鈴仙が息を切らした姿があった。


「鈴仙?どうした、そんなに息切らして」


「ああ‥はぁ、はぁ‥悠治か‥ちょっとね‥‥はぁ」


「とりあえず、落ち着け」


鈴仙は深呼吸をし、息を整えてから答えた。


「てゐがまたいたずらして、お酒に師匠の薬を入れて呑ませようとしてきたものだから」


「で、追いかけたものの色々トラップにやられたと。そういう風か?」


「あ、ははは‥‥」


図星のようだな。というか、逃げながらどうやって仕掛けたんだ?それとも元からあったのか?


「って、その酒って何が入ってたんだ?」


「え、それは師匠の調合したもので‥‥」


「じゃなくてその薬の効果だよ」


「効果?別に関係はない筈だけど、てゐの奴まさか惚れ薬なんて物を入れるなんて‥‥」


「‥‥はぁ、マジかよ‥‥」


そのまま頭を抱える。何となく感づいてたがよりによってんなもんを入れるか‥‥


「どうしたの?まさか飲んだの?あれは、男性には効かないものらしいけど」


「それが女の子が服用した場合どうなる‥‥?」


「誰か呑んだの‥‥?」


「ちょっとあってな‥‥魔理沙が呑んじまって、今は眠っているから問題ないが」


深い溜め息を付く。薬の効果が切れれば元には戻るんだろうがその保証はない。なんせあの薬師の薬だしな‥‥


「元はうちのてゐが悪いのだから。ごめんなさい、あの子のいたずらせいで」


「大事にはなってないから大丈夫だ、俺が言うのも何か変だけどな」


ははは、と苦笑いを見せる。

ふっと、鈴仙の後ろを何かが通り過ぎる。黒髪に垂れた兎の耳が見えたが、鈴仙は気付いてない。


「鈴仙、てゐが後ろ通り過ぎて行ったぞ?」


「え、ああ!こらってゐ!っきゃ!?」


てゐを追い掛けようとした鈴仙はその場に尻餅を付いた。俺は何故尻餅を付いたのか分からず首を傾げた。


「いたた‥‥もう、てゐ!」


「うっさっさ、隙だらけウサよ鈴仙」


てゐは文字通り脱兎の如く走り去っていった。

鈴仙の方を見ると、脚にロープが掛かっていた。あの一瞬で罠を仕掛けるってどんな才能だよ‥‥


「大丈夫か?ほら手、掴め」


鈴仙の近くまで行き、手を差し伸べて立ち上がらせる。


「ありがとう。それじゃ、私はこれで」


そう言って鈴仙は神社の表側へ走っていった。


「そういや、薬の効果時間とか聞いてなかったな」


「それは大丈夫、効果は数時間だってさ」


「っ!?」


突然後ろから声をかけられ振り向く。見知った顔がそこにあった。


「あ、茜!?何処にいたんだよ!」


「ずっといたさ、この宴会にも頭から参加してたしね」


「じゃあ、なんであそこにいなかったんだ!?」


「ああ、あそこね。あそこはもう必要ない場所よ、悠治はもう完全に回復したからね」


そうだった。茜が俺に憑いた理由は俺の身体を治す為だった。それって‥‥つまりは‥‥


「茜‥‥いなくならないよな‥‥?」


「そうだね‥‥私はこの幻想郷が気に入ったから、出来れば此処に居たいかな。でも、私は生とは真逆の存在だからさ」


「でもよ、幻想郷はそんな奴が幾らでもいるだろ?」


「まあそうなんだけどね。だけどね、もう大丈夫みたいなんだ」


「えっ?」


俺が思っていた事と違い、変な声が出てしまった。対する茜は笑顔を見せている。


「幻想郷の環境なのかな?少しずつだったから分からなかったけど、今じゃ十分外で動けるからね」


「そ、そうなのか?じゃああの場所も必要、ないのか?」


「そう、だから大丈夫。あそこは悠治でも消せるから好きなときに消しちゃって良いよ 。ほら、早くあの子のところへ行きなさいよ♪」


茜にそう言われ背中を押される。俺は言われるがまま自室に戻っていった。






「‥‥ゴメンね、悠治。やっぱりさ、私はこのままは嫌なんだ‥‥もう少しの間だけ悠治の力、貰うよ‥‥」


宴会なのに出たキャラが少ない‥‥とか思わないで下さい‥‥自分もそう思っておりますので‥‥

キャラクターを動かすのが上手くなるよう努力していきます。



誤字、脱字、その他ご指摘がありましたら遠慮なく御願いします。


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