ニ話:強制幻想入り~巫女との出会い
今回で幻想入りします。
「本題に移りましょうか、不知火悠治君?」
「へ!?なんで俺の名前を?」
突然俺の名前を言われて驚いてしまった。誰しも見ず知らずの人に名前を言われたら驚く。
「なんでって、これを見ただけよ?」
そう言うと、俺の通っている学校の生徒手帳を取り出した。
なんだ、そういうことか‥‥そういや鞄、そこらへんに投げ捨てたっけ。
「それで、不知火悠治君?貴方には特殊な能力があるわね?」
「特殊な能力って言うと、鳥の言葉が分かるってやつか?あと、悠治でいいよ」
「そ、でもね悠治君、それはほんの一部の能力でしかない、だから貴方は‥‥」
そうゆうと扇子でヒョイと、縦に振って俺の真下に亀裂をいれた。
「ちょっ、おい待て何を!」
カパァ
「幻想郷に招待します♪」
「なんだよ!幻想郷って?うわっ!?」
そのまま目がたくさんある謎の空間に落ちた。
「なんだよこれ!ってかあんた誰だよ?」
落ちながらも、何故かそれだけでも聞きたかった。
「私?私は八雲紫。覚えておいてね♪」
そう言ってウインクをする。それを最後に目の前が暗くなった。
「‥‥ん?」
俺が目を覚ますと、木々が大量にそびえ立つ森のような場所にいた。
「いつつ‥‥ここは、何処なんだ?」
体のいたる所が痛い。特に背中が痛い。
背中を摩りながら、ここにいる経緯を思い出す。
「えぇと、たしか‥‥」
家に帰った→家に誰もいない→自分の部屋に行く→光るカードがある→手に取ったら文字が浮かぶ→謎の女性がいる→幻想郷と言うところに落とされる→そして今‥‥
「てことは俺は今、幻想郷にいるってことか‥‥」
案外冷静に考えられた。なんやかんやで、八雲って人よりは、現実味があるしな。空間が割れるってどうよ‥‥
「ほんとどうなってんだ?全く分からん」
考えれば考えるほど分からなくなる。
「考えるのは後だ、一先ずここら辺を散策してみるか」
立ち上がり、土を軽く掃って茂みの中へ歩きはじめた。
~少年移動中~
そして数時間後‥‥
「完璧に、迷いましたな‥‥」
何と言うことだ、ここまで広いとは‥‥しかも何回か同じ場所通ってる気がするし‥‥
「どうするか…建物らしき物も見当たらねえ、ここで一晩明かすのは流石に嫌だぞ」
かれこれ数時間森の中を迷っていたら、太陽がほとんど西に傾いていた。森の中というせいもあって、余計暗く感じる。
「‥‥これは、かなり恐いな‥‥こうゆうのは少し苦手なんだよな」
少し焦りながら、森の中をさ迷う。
「ん?あそこだけ明るいな。行ってみるか」
草木をわけながら、光が差し込んでいる場所に向かう。
「なんだ此処は、神社か?」
森を抜けた所には、神社らしき建物が建っていた。
大きな社があるから多分神社なのだろう。建物の正面に賽銭箱もあるし。
「こんなところに神社があったのか。てことは人がいるかも知れないな」
少し安心しながら、人がいるか確認をしに、建物の方に向かった。
「誰かいませんか~‥‥」
一先ず声をかけてみる。
「誰もいな「何か用?」わ!?居た!」
急に人が来てびっくりした。いつの間に居たんだ?
「居たとはなによ、失礼ね。神社に人くらい居るわよ」
「す、すまん‥‥」
一応謝っておく。まあ、今のは俺が悪かったな、うん。
「で、貴方は誰なの?此処のでは見ない服装だけど?」
「えっと‥俺は、不知火悠治。訳あって此処、幻想郷‥‥だっけ?、落とされて此処に来た。」
とりあえず挨拶をしておく。
「なるほどね、私は、博麗霊夢。此処、博麗神社の巫女。そして幻想郷と外の世界のの境界を維持する者よ」
「外の世界?」
博麗霊夢という少女はそう言った。
気になったので、質問してみる。
「簡潔に言うと、貴方が元居た世界のことよ」
「なるほどな」
一先ず頷いとく。てか頷く以外に返答しとかないと説明を聞くのが難しそうだ。
フラッ‥‥
「おっと‥‥」
安心したせいか、疲れが急に来て、その場に座り込んでしまった。
「ちょっと!大丈夫?」
「ハハハ‥‥ちょっと足がふらついただけだ。結構歩いてたからな」
「ほら、立てる?」
そう言って霊夢は手を差し出す。
俺は「わりぃ‥」と言ってから、その手を掴んだ。
「!?」
「ん?どうした?」
急に驚いた顔したので、聞いてみる。
「ねえ悠治、カードとか持ってる?」
カード?ああ、あの光ってたカードか?たしかズボンのポケットに‥‥
「これのことか?」
そう言って3枚のカードを取り出す。
光ってはいなかったが文字はちゃんと書かれていた。
「やっぱり、それスペルカードね。」
「スペルカード?」
「そう、それは持っている人の能‥「グウゥゥゥゥゥゥゥ」‥‥え?」
俺の腹の音が鳴ってしまった。
とてつもなく恥ずかしい‥‥///
「ふふ‥‥凄い音ね」
「笑うなよ!///」
「ごめんなさい。でも‥‥凄い音‥‥」
謝りながらも、霊夢はクスクスと笑っていた。
「そうね、もう日も落ちちゃってきてるし‥‥ねえ悠治、今日は泊まっていきなさい。どうせ行く当て無いんでしょ?」
「え?良いのか?」
「別に良いわよ。それとも妖怪に食べられたいの?」
「いえ!有り難く泊まらせていただきます!!」
それは流石に嫌だ。俺は即答した。
「よろしい。ほらこっちにいらっしゃい」
霊夢は手招きをして俺を呼ぶ。
俺は霊夢の後を追って中へ入っていった。
やっと2話完成しました!
霊夢の性格が変でしたかね?
主は東方シリーズ未経験者なので、どうも分からないとこもあります。
質問等がありましたら感想の方へ。