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東方飛翔録  作者: 星屑○
12/28

十二話:吸血鬼に招待されました。

書いてたらタイトルと内容が少し違ってしまいました。


タイトル変えた方が良いですかね?



宴会が終わってから約一週間が経った頃だろう、レミリアから招待状が送られてきた。


「そういや宴会の時にいずれ招待するって言ってたな」


俺は翌日でも良いと言ったが、俺の傷が癒える頃にすると言われた。


「で、どうするの?」


「もう体の方は動かせるし、行ってくるかな?せっかく招待されたんだし」


「そ、なら二、三日空けるのね。それじゃそのあとにするの?」


「ああそうだな。よし、まだ昼間だけど行ってくるか、他にやることあるし」


いつものように陰陽玉を取り出し、霊力を込める。


「それじゃ行ってくる。また仕事出来なくて悪いな」


「後で、みっちり仕事させるから大丈夫よ。いつもの倍よ、分かった?」


「う、覚悟しときます‥‥」


陰陽玉に乗り、真上に飛び立つ。

とりあえず目印として湖に向かうか。
















「どうゆうことよ‥‥」


湖から紅魔館の道を歩いてきたら、まさか俺の周りに鳥が飛び回ったり、頭に乗ったりしている。

それに鳥の妖怪もいるし‥‥


「改めて俺の能力って変だよな‥‥みんな頼むからどいてくれ!」


『はーい』


「‥‥大変ですね、不知火さんも」


体中にいた鳥達を退けていたら、いつの間にか紅魔館の前まで来ていたようだ。


「お嬢様から聞いてます。不知火さんどうぞお入り下さい」


「堅苦しいから不知火はやめてくれ、悠治で良いよ」


「そうですか、それなら私のことはさん付けじゃなくて良いですよ。あの、悠治さん時間ありますよね?」


「ん?そうだな、結構あるな」


俺がそう言うと、美鈴が嬉しそうに構えた。


「なら一つ手合わせをお願いできますか?」


「別に良いけど。俺、接近戦とか無理なんだけど」


「大丈夫ですよ、ちょっと弾幕勝負に格闘を合わした感じです。悠治さんはスペルカードを使っても構いません」


美鈴がやる気満々なので、俺も渋々構える。


「それでは、いきますよー‥ハッ!」


「うわっ!!‥とと」


美鈴の正拳突きぎりぎりで避わす。


「私の攻撃を避わしますか」


「弾幕勝負じゃねえだろこれ!殆ど格闘じゃねえか!(左から来るか!)」


「じゃ、訂正します。私は格闘技を中心にします‥っね!!」


美鈴の蹴りを受け流し、そのまま掴んで投げ飛ばす。


「私の攻撃を読むなんて、やりますね」


「ぎりぎりだがな‥‥音符『ソニックバード』!」


美鈴の周りに向けて弾幕を飛ばす。


「動きを封じる為ですか?でも、正面がお留守ですよ!」


「一つは当たってるが二つ目はハズレだな、はぁっ!!」


「!?」


弾幕の軌道を変えて、美鈴に向ける。

案の定、美鈴は弾幕を避わす為に真正面から向かってきた。

そこに一発、弾を放った。


「おっとこれは危ないですね」


俺の放った弾は、美鈴の脇を逸れて行った。


「弾いた!?いや、軌道を変えたのか」


「正解です。私の能力『気を操る程度の能力』で、悠治さんの弾幕の軌道を変えさせて頂きました。弾幕は気の塊ですからね」


そうすると美鈴ってかなり強くないか?

弾幕効かないじゃん‥‥


「でも私って接近戦とか格闘技が得意ですから本当の弾幕勝負は苦手なんですよね‥‥ルール的にも不利ですから私‥‥」


「アハハ‥‥」と頭を掻きながら苦笑いをする。


「では、悠治さんもう少しよろしいですか?」


「応、いつでも良いぞ」


「それでは、いきますよー『グサッ』痛い!?」


いきなり美鈴の頭にナイフが刺さった。

痛いで済むのか‥‥?


「お嬢様の客人に何をやっているのよ」


「ですけど、いきなり後頭部にナイフを刺さないでください!これすっごく痛いんですよ!」


「貴女は別に良いのよ、でも客人に怪我をさせる訳にはいかないのよ」


「あ、あのー‥‥」


このままにしていたら拉致が空かないと思って声をかける。かなり気まずいんだこど‥‥


「あ、ごめんなさいうちの門番が迷惑かけてしまって」


「悠治さんからも何か言ってくださいよ‥‥」


「まあ、俺が時間あるからやるってって言ったんだし美鈴だけを責めなくても良いんじゃないかな?」


涙目になっている美鈴が「そうです!」と言わんばかりに、強く頷いてる。


「はぁ、貴方がそう言うなら今回は許してあげましょう。では、不知火悠治さんどうぞ」


「それじゃ、機会がありましたらまた一つお願いしますねー」


「ああ」


美鈴に軽く手を振り、咲夜の案内で館に向かった。
















~紅魔館 玄関口~


「お嬢様は起きていないけど、悠治はどうするの?まだ時間があるけど」


「そうだな‥‥図書館に行ってみるかな?」


「そう、道は分かっているわね。時間になったら呼びに行くわ、それじゃ」


目の前から咲夜が消えた途端に、外から悲鳴が聞こえた。

聞かなかったことにして図書館に足を進めた。





















~紅魔館地下 ヴワル魔法図書館~


「おお、迷わずに来れた」


正直、此処まで来るのに半分以上が勘で動いてたからな‥‥地下に行くのは覚えていて良かった。


目の前の扉を開けて中に入る。

異変の時は本が大量に散乱してたが、今は綺麗に並べてある。


「改めて見ると、凄い量の本だな」


「此処にある本は、魔導書などの魔力を持った本が多多あるわ」


奥の方から本を持った少女が歩いてきた。


「いらっしゃい、悠治」


「邪魔してるぜ、パチュリー」


「立ち話も何だし向こうでお茶しましょ?レミィはまだ起きないし」


「ああ、そうするよ」


パチュリーの後を追って図書館の広間に出る。


「で、何か用があって来たんでしょ?」


「ん?まあ、そうだな‥‥どうやったら俺は元の世界、外の世界に戻れるのかなって‥‥」


「ふむ‥‥それは難しいわね、いきなりどうして?貴方、宴会のときはそういう感じじゃなかったけど?」


パチュリーが俺の質問に不思議がる。まあ、無理もないな。


「あのあと、ふと思ったんだよな‥‥俺は幻想郷に来た、でも外の世界では俺の家族がいたからさ‥‥何も言わずに来ちまったからな‥‥」


「悠治の本当の家族?でも幻想郷って忘れ去られたものが来る場所でしょ」


「イマイチ覚えていないんだけど、金髪の女性に変な空間に落っことされて幻想郷に来たんだよな‥‥変な話しだろ」


苦笑いをしながら俺が来た状況を話す。

正直、痩せ我慢してるよな俺‥‥


「やめてくださいよー!!」


「!?どうしたんだ!」


「‥はぁ、またか‥‥」


呆れた顔でパチュリーが言ってると、でかい袋を担いだ魔理沙が現れた。


「では、おさらばだぜ!おおパチュリー、また‥ってゆ、悠治!?///ななな何でいるんだ////」


「そういう魔理沙はなんでいるんだ?あと、そのでかい袋は?」


「あ‥‥いや///えっと‥‥これは‥その///」


魔理沙は何故か焦り、口籠もる。


「本を‥‥///そう、私は本を借りに来たんだぜ///」


「嘘です!!盗んで行くんじゃないですか!!」


「ひ、人聞き悪いこと言うな!私は借りて行くだけだ。私が死ぬまでな」


「人はそれを盗むと言うのよ?」


パチュリーと小悪魔に言われて、軽く後退りをする。

あ、逃げる気だな。


「逃がしません!!」


逃げようとする魔理沙を、小悪魔が必死に取り押さえる。

押さえられてる魔理沙にパチュリーがスペルカードを持ちながら近づく。


「ナイスよこあ、貴女はいつもいつも‥‥さあ、魔理沙覚悟は良いかしら?」


「い、いや待てって!!この本はどうすんだぜ!!」


「大丈夫よ‥此処にある本は耐魔性の結界が施されてるから、魔理沙のマスタースパークでも焼け焦げないわ‥‥だから安心してくらいなさい」


「や、やめ!!「日符『ロイヤルフルア』!!」やめてくれえええぇぇぇぇ!!」















「いい?借りていくの良いけど、今後は期限を守ること。分かった?」


「‥‥はい」


あのあと、反省したのか袋に入っていた本は元に戻した。


「こあ~‥‥」


「小悪魔、大丈夫か?」


もちろんのこと押さえていた小悪魔もパチュリーの攻撃をくらった。


「立てるか?」


「ありがとうございます‥‥私はパチュリー様の力になれたのなら、これくらいのことどうってこと無いです!!」


「まあ、うん‥‥本人が大丈夫って言ってるなら大丈夫か」


でも、足元がふらついてるけど本当に大丈夫なのか?

あ、説教が終わったみたいだな。


「それじゃ、今度返しにくるぜ‥‥じ、じゃあな悠治///」


「ん?ああ、またな」






「はぁ‥‥頭がクラクラするわ‥‥」


「大丈夫ですか、パチュリー様?」


パチュリーは、頭を押さえながら本棚に寄り掛かる。


「大丈夫よ、いつもの貧血だから‥‥」


パチュリーの顔が真っ青になり、後ろに倒れそうになる。


「パチュリー様危ない!」


倒れそうになったパチュリーを、後ろに現れた咲夜が受け止めた。


「「咲夜 (さん)!」」


「咲夜‥‥ありがとう‥椅子に座らせてくれるかしら?‥」


咲夜がパチュリーを椅子に座らせると、俺の方を向いて一礼した。


「お嬢様がお目覚めになったので、部屋に案内するわ。着いてきて」


「あ、もうそんな時間か」


窓の方を見ると、空が赤くなっていた。

まだ吸血鬼には早いんじゃないかと思ったが、気にせず図書館を後にした。























~レミリアSide~


「ふぁ~‥‥」


全く、フランったら悠治が来るから早く起きるって言ってもなんで私まで早起きすることになるのよ‥‥私はまだ眠いのに‥‥


「もう、お兄ちゃん来ちゃうよ~。シャキッとして!主としての威厳がないよ!!」


「うっ‥妹にそんなこと言われるとは‥‥そうね、しっかりとした態度を取らなくちゃね」


服などの乱れた場所を整え、凛とした状態にする。


「でも‥また欠伸が‥「お嬢様、お連れしました」ハウッ!?」





















~悠治Side~


「‥‥‥」


俺達が入ると、レミリアが椅子ごと床に転がっていた。


「だ、大丈夫!?お姉ちゃん?」


「うー‥‥咲夜!いきなり入って来ないでよ!!」


「申し訳ありません‥‥」


咲夜が鼻血を出してることを俺は言うべきなのか‥‥


「ゴホン‥よく来たわね、悠治」


「いや、今更カリスマを出しても意味無いぞ‥‥」


俺がツッコムと「う、うるさい!!」と言われた。

あ、レミリアの扱い方が分かってきたぞ。


「お兄ちゃん、いらっしゃーい♪」


「やあ、フラン」


「私をむしするなー!!」


フランを撫でてる俺に怒鳴ってくるが、無視して話しをする。


「いい子にしてたか?」


「うん♪フラン、いい子にしてたよ♪」


「うー‥‥」


「‥‥(あぁ‥涙目のお嬢様、可愛過ぎるわ‥‥)」


吸血鬼を撫でる人間と撫でられる吸血鬼。涙目の主人を見ながら、真顔で鼻血を出す従者。

これを第三者から見たらどれだけシュールだろうか‥‥(by作者


「ん?なんか聞こえた気がする‥まあどうでもいいか」


「ねえお姉ちゃん、お兄ちゃんと遊んでるね♪」


「もうすきにしなさい!!」



もうレミリアに威厳も何も無いね‥‥


「フランの面倒は見るから、じゃ」


うーうー言ってるレミリアを軽くあしらって、引っ張るフランと部屋を出て行った。





















~紅魔館 フランの部屋~


「へぇ、此処がフランの部屋か」


「そうだよ、お姉ちゃんが用意してくれたの♪」


部屋の装飾は、実に女の子らしい色合いだ。

そこに不自然な物があった。


「‥‥なんでテレビとゲーム機が?」


「外の遊び道具なんだって。なんでも屋さんのとこから貰ってきたんだって」


「へ、へぇ‥‥」


なんで幻想郷にゲーム機があるんだ?それ以前に、電気とかどうすんのよ‥‥幻想郷は電気なんて無いだろ。


「これってつくの?」


「うん、実際はでんきってやつで動くみたいなんだけど、霊力とかでも動かせるようにしてくれたの」


フランが電源をつけると、ちゃんと起動した。なんか凄いな‥‥いろいろと‥‥


画面を見ると古臭くて懐かしいゲームタイトルが表示された。


「なんというか‥‥懐かしいな‥‥」


「お兄ちゃんこれ知っているの?フラン、これ難しくてまだ途中なの。お兄ちゃん手伝ってくれる?」


「俺も外の世界で昔のゲーム引っ張り出してやってた程度だからな、よく覚えてないけど良いよ」


その後、ゲームに夢中になってしまい、朝方までやり続けてやっとクリアした。

もちろんのことだが咲夜にフラン共々こっ酷く叱られたよ‥‥

でも、途中までしか記憶が無いんだよな‥‥気づいたらベッドで寝てたし、隣にフランが寝てたし‥‥うん、後で咲夜に謝らなきゃな。


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