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『異世界議員はつらいよ』  作者: カリア
第2部《改革の壁編〜副魔王省と予算バトル〜》
19/23

第9話「地方議会の焼きそば券地獄!現地調査は爆発案件」

俺たちは、異世界地方都市──ナマラシティにやって来た。


「シン様♡この地方議会、焼きそば券交付率が300%オーバーですわ♡」


「何それ!?実在する焼きそば券より多いの!?」


リエルの手元の魔法パッドには驚愕のグラフが表示されていた。


《交付枚数:人口の3倍》《用途:謎の“焼きそば活性化プロジェクト”》



クラリスがメガネをキラリと光らせる。


「ここ、地方議会の汚職温床ね。今日は現地討論。私たち、突撃よ」


「了解!」

俺とミャウルも拳を握りしめた。



現地議会には、地方議長──

マッシー・トンデン=ヤキソバーラが鎮座していた。


白スーツ、焼きそば色のネクタイ、背景には“焼きそば券最高”の横断幕。


「よく来たな、残業ゼロ党の小僧ども。我がナマラシティの焼きそば経済は不滅だ!」



 討論開始!


マッシー議長「焼きそば券こそ地元の誇り!焼きそば祭り経済、年200億ズリ!」


俺「じゃあ聞くが!地元の定時帰宅率、いくつだ!」


クラリス「昨年度調査結果、残業月80時間オーバーが全体の65%!」


観客どよめき。



マッシー「それでも!焼きそばの売上が市を救う!」


ミャウルが一句。


「売上と

引き換え失う

笑顔かな」


リエル「国民の声を拾いますわ♡【生活の質調査魔法】!」


魔法スクリーンに市民の声:


《焼きそば券もらっても時間がない》《祭りは楽しいけど育児しんどい》《市役所が一番残業ヤバい》



マッシー議長「う、うぬぬ……だが我が市の活性化には……」


俺「活性化するなら、“帰宅時間”だろうがァァァ!!!」



発動──【地方改革魔法・家族団欒MAXエディション】!!!


ズバァァァァン!!

地方住民が笑顔で家族と過ごす幻影が議場を包み込む。



議長「焼きそば券は……終わりなのか……」


クラリス「焼きそばはお昼に食べて、夜は家族と晩ごはん。それが理想よ」



こうして、地方議会の焼きそば券地獄にも改革の風が吹いた。


だがリエルが言う。


「次回は“異世界財閥”の討論ですわ♡桁が違います♡」


俺「異世界の闇、終わりが見えねえぇぇぇ!!」



次回、「第10話:財閥クラッシュ!残業ゼロか、経済崩壊か」へ続く!

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