第6話「裏口座バスターズ!隠し金庫を討て!」
副魔王省・第七地下室。
俺は不穏すぎる扉の前で、額に汗を流していた。
「リエル、聞いていいか……“裏口座”って、どれくらいヤバいんだ?」
「はい♡ 現在確認されている“隠し金庫”は公認だけでも108口座。
そのうち48口座が“存在しないはずの事業”で使われていますわ♡」
「そんなの“闇”じゃなくて“ブラックホール”じゃねぇか!!」
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本日の任務:
【副魔王省・隠し資金“爆発式金庫”の摘発および撃破】
同行メンバーは:
・ 情報解析官 クラリス=ミナセ
・ 猫耳詩人 ミャウル=マンダリン
・ 出向“財務監査妖精” リエル=サンドラ
異世界の闇財政に、殴り込み開始!
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リエルがパチンと指を鳴らすと、目の前の扉が“破壊討論開示法”によって強制開錠。
ドアの向こうに現れたのは、金色の巨大金庫と……ひときわ異様な存在。
「ようこそ。副魔王省・隠し資金防衛課課長──キャネゴン・マネーロード参上!」
全身黄金スーツ+札束型マント。背中には【開発名目・闇焼きそば券】の文字。
「不正金庫で守られてる癖に焼きそば絡めんな!!」
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マネーロードが叫ぶ。
「我が金庫は“脱法爆裂式”!! 財源に指摘すればするほど暴発する仕様だ!!」
「仕様からして狂ってるぅぅぅ!!!」
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クラリスがタブレットを起動。
「資金洗浄魔法【フロー解体ビーム】で撃ち抜くわよ」
「無駄無駄ァ!不正会計結界【経費ごまかしヴェール】発動!」
ゴォォォン!!
金庫を包む闇が強まる!
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だが俺たちには──“国民の声”がある!
「発動──【庶民直撃討論・生活密着スタイル】!!」
空中に巨大な家計簿が浮かび、国民の叫びが金庫を直撃!
《高すぎる税金!》《議員食堂の高級ランチ潰せ!》《焼きそば券、廃止して!》
「ぎゃああああ!!」
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ミャウルが一句。
「隠し金
叩けば跳ねる
票の声」
リエルが華麗に追撃。
「裏金焼却魔法【ゼロ残高エクスプロージョン】起動♡」
ドカァァァァァァン!!!
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巨大金庫は消滅し、マネーロードは議事堂の彼方へ吹っ飛んでいった。
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俺は拳を握る。
「これが俺たちの“クリーン改革”だ!!」
リエルがにっこり。
「次回は“国営ギャンブル依存度”の問題ですわ♡」
「また爆発案件かよォォォォ!!」




