88 リンの魔道具!
これは!グリメリオ!?なんでこんなところに!!
私が驚いているとリンが申し訳なさそうに続けた。
「なんていうか言いずらいんだけど、実は他にもあるんだよね。」
そう言ってリンはもう一つツボを出してきた。
そこには一色紅色に輝く石があった。
色は深くそれでいて霞一つなくとても輝いている。
・・・今度はライフルージ・・
どっちも貴重鉱石だ。
確かゲームではどちらも大体一つ中金貨3枚(30万程度)だったはず・・
なんて鉱石使ってるんですかリンさん・・・
しばらくの沈黙のあと、リンが恐る恐る話しかけてきた。
「そっそれで何かわかる・・?」
「うん。特徴的な石だからね。」
私の言葉にリンは少し安心したような顔をした。
その表情が私の心を貫く。
ごめん!りん!私の持っている情報だと、何一つ安心できる事がない!
「えっと、あるんだけど・・その・・取るのが難しいというかなんとういうか。とっても貴重な鉱石なのね。
それで・・まあ、売ってない事もないんだけど、買おうと思うと一つ中金貨5枚くらいする・・」
私はそう言ってリンの方に視線を向けた。
「うーん。中金貨5枚か。何個か買えない事はないけど、だいぶ魔道具の値段が高くなるな。確かにいくらでも出すとは言ってたけど、流石に大金貨単体だと、流石に厳しいよね。こっちが負担するにしても60人以上も希望があるからな。これからも増えるだろうし。」
リンはそう言って難しそうに呟いている。
え?待って待って?60人以上がいくらでも出すって言って欲しがってるの?
どんなアイテムだよ!?
そういえばどんな魔道具が聞いてなかったな。
「リン。ちなみにどんな魔道具作ったの?」
私は思い切ってリンに聞いてみた。
「え?まあ、簡単に言うとお守りみたいな感じかな?魔力や体力が減ってきてピンチになったら安全な場所に転移する魔道具だよ!最悪の場合でもその魔道具が壊れて少しだけだけど回復してくれるんだ!」
リンはそうしれっととんでもない事を言ってきた。
はあ!?やばすぎでしょ!?生きて安全なところに行く!つまり!戦争などに使えば犠牲を出さずに戦う事ができてしまう!まさに革命だ!
そんなものを作って売れないはずがない!
「何作っちゃってんの!?」
私がリンにそう言うとリンはまたもや軽い感じで答えた。
「いやいや、まだうまく行くかもわからないし!
本当にお守りみたいなもんだよ!
そうそう試せるものでもないしね!」
リンはそう笑いながら言っているが、それでもだ!
それに実験ができていないと言う事は買った誰かが試すかもしれない!
その魔道具が正確だとしても、痛みを拭えるわけではない!
つまり誰かが犠牲になると言う事だ!
「リン。これを売るのはやめた方がいい。きっと誰かが試して誰かが傷つく。」
私はリンにそう真剣に言った。
「!なんで!ちゃんと魔物とかで試すよ!それに冒険者ギルドの信頼も・・」
「それでも!!ギルドの信頼問題になるのは分かる!でも!例えその機能が本物だと証明したとしても!全員が信じるわけじゃない!きっとお偉いさんとかは特に他人で試すかもしれない!・・そんなのかわいそうだよ!何もないのに傷つけられるなんて・・」
リンの反論に私はそう言った。
「っ!・・・」
リンは私の言いたい事を理解したのか黙ってしまった。
しばらくの沈黙のあとリンが口を開いた。
「・・・わかった。売るのはやめる。そのかわり、鉱石採取を手伝って!売るのはやめるけど!これを人の役にたてたい!魔王軍と戦う時!その時のために!少しでもみんなを守りたい!僕もみんなの役に立ちたいんだ!」
今度はリンが真剣にそう言った。
だが、私とは違い、光に満ち溢れていた。
それこそ何かの主人公のように・・




