86 リンの困りごと
ん?え?は?作った?何を?魔道具を!?
え?いや、普通に魔道具ってそんな簡単に作れるもん?
リンさん!この話のどこが簡単なのかがわからないんですけど!
「・・あれ?言ってなかったけ?僕、魔道具免許持ってるよ?ほら。」
そう言ってリンは私に魔道具免許証とやらを見せてきた。
え?初耳!リンってそんな謎の免許持ってたの!?
「・・・多分魔道具免許を知らないのはさおぐらいだよ。」
リンは私の表情を見てか知らないが、呆れてそう言った。
やはりリンは心を読むことができるのではないだろうか?
・・それはおいといて、なぜ、リンは魔道具がバカ売れして困っているのだろうか?
売れることはいいように思えるのだが。
「どうして売れるのがダメなの?」
私はリンにそう聞いてみた。
「いや、実はさ。さっきも言ったけど趣味で作ったやつなんだよね。何使ったかは大体憶えてるんだけど、その、結構レアな物が混じってたぽくて、どこで手に入るかわからなくて・・」
リンはそう気まずそうに言った。
あーそれは・・確かに。材料がないとそもそも作る事ができないもんね。
二、三人ならともかく、バカ売れしたっぽいし。
「えっととりあえず、なんて名前の素材?」
名前さえわかればどこで手に入るかも分かるかもしれない。
そう期待して聞いたのだが、そう簡単にはいかなかった。
「いや、実は、その、名前もわからないんだよね・・
容器には何も書いてなかったし。」
えっ?もしやこれはだいぶやばいのでは?
私の考えている事を察したのかリンが小さく頷いた。
「あーまだその素材は残ってる?明日一応見に行こうかな。」
こうして私は初めてリンの家に出向いた。




