72 帰宅。
カイは見事にグロース・デビルバットを倒してくれた。
そして、なぜかお礼を言われた。
何かしたかな? てっきり文句を言われるものかと思っていたが。
まあ、悪い気はしないが・・・
それはともかく、カイが倒したデビルバットは素材となっていた。
落ちている素材を見る限り、爪、皮、牙、魔石がある。
「へー、カイ君が斬ったら素材になるんだ。」
ホシもそのことに気づいたのか、そう言っている。
「はい、そうみたいですね。この素材は山分けでいいですか?」
「「え! いいの!?」」
カイの言葉に、私とホシの声が重なった。
「はい! 特に使い道ないですしね。」
私たちの反応を見て、カイが笑顔で言ってくれた。
それじゃあ、お言葉に甘えよう!
うーん、何にしようかな? やっぱり魔石が一番使いやすいかな?
よし! こんな時は、レベルの上がった鑑定スキルの出番!
私はそう思い、それぞれ魔石、爪、牙を鑑定していった。
ふむふむ。あとは、皮かな。
そして、私は皮を鑑定した。
あ! いいじゃん!
私は迷いなく皮を選んだ。
ちなみに、他のみんなは、青江が牙、ホシが魔石、カイが爪になった。
特に誰も文句を言わなかったので、これで決まりだろう。
そして、私たちはもう少し探索してから、学園に帰ってきた。
「今日はありがとな!」
青江たちにお礼を言われ、それぞれ帰っていった。
「ただいま。」
私は恐る恐る部屋のドアを開けた。
「あ! 姉さん、おかえりなさい!」
部屋に入ると、ルイが出迎えてくれた。
ふう、よかった。今回は怒っていないみたいだ。
「あっ、そうだ姉さん。今日は僕の考えたスープがあるんです! すみません、また夏なのにスープを作ってしまいました。」
「いや、嬉しいよ! それで、どんなスープなの?」
私は机に座り、ルイにそう言った。
「ふふ、今回はかぼちゃを潰したものに、ミルクと塩コショウを入れてみました! これをスープというかどうかはわかりませんが、とりあえず僕が考えた名前は、潰しかぼちゃドロドロスープです!」
ルイがスープを持って、そう説明してくれた。
おお、これはかぼちゃスープ。
ルイのネーミングセンスはともかく、美味しそうだ!
まあ、しょうがないよね。スープというものも、私がこの前教えたばかりだから、ルイにとっては謎の料理なのだろう。
それでも、この名前は食欲をなくすので、あとで訂正しておこう。
それにしても、レシピもなしに、よく1からこんなものを作れたな。
さすがルイ! 天才だ!
だが、問題は味だ!
そう思い、私はかぼちゃスープ・・もとい、潰しかぼちゃドロドロスープを飲んだ。
やっぱりこの名前はダメだな。食欲がなくなる。
それはさておき、とても美味しい!
一瞬叫びそうになったほどだ。
「どっ、どうですか?」
ルイが私に恐る恐る聞いてきた。
「めっちゃ美味しい!」
私はルイに笑顔でそう返した。
すると、ルイはとても嬉しそうに笑った。
「ありがとうございます! それが・・実は作りすぎてしまって・・・」
「ん?」
ルイの持ってきた鍋を見ると、何十人前だ? ってくらいのかぼちゃスープが入っていた。
「「・・・」」
そして、私たちはお互いに顔を見合わせて苦笑いを浮かべた。
結局、みんなにも協力してもらい、無事に食べきることに成功した。
ちなみに、エリさんとエルさんが気に入りすぎて、ルイが大忙しになるのはまた別の話である。




