56 帰還。
「ああー!剣、壊れてる!!」
回収しようと近づくとぼろぼろになっていた。
まあ、弱っていたとはいえ、
ベヒモスの硬い皮膚にさしたからな。
しょうがないけど、・・・
はあ、これやっと手に馴染んできたのに。
まあ、しょうがない、また新しいのを探そう。
剣に手を合わせてから、アイテムを回収した。
えっと、ベヒモスの皮と、あ!これこれ!
そこには目当てのホシの最強武器である、杖があった。
よし!目標達成!
杖を回収し、ガッツポーズをした。
あ!宝箱忘れてた!
そこには大きな宝箱があった。
たしか、金貨が入ってたんだよね。
正直お金には困ってないが、新しい剣も欲しいし、
もらえるものはもらっておこう。
そう思い、私は宝箱をあけた。だが、そこには・・
剣!?なんで!今までこんなの出てきた事なかったのに!
もしかして、ゲームとは少し違うのか?
まあ、いいか!カイはもう最強の剣持ってるし、
青江はそもそも剣がつかえないし、
私がもらってもいいよね?
そう思い、剣を取ると、魔法陣が現れ、扉も開いた。
「「「さお (さん)!」」」
「みんな!」
声のした方角を見ると皆んながこっちに走って来ていた。
「ボスを倒したんだな!すげー!」
青江が私の肩を叩きながらいった。
「さおさんが無事でよかったです!」
「ついに、このダンジョンから出られるのね!」
カイとホシも嬉しそうだ。
あ!そうだ。
「これ、ボスのドロップアイテム。」
私はそう言いホシにベヒモスのドロップアイテムである、杖を渡した。
「え!いいの?そんな貴重な物をもらって?」
「もちろん!私は宝箱にあった剣をもらったし!」
ホシの質問に私はそう答えた。
「やったー!ちょうど新しい杖が欲しいと思ってたのよね!」
ホシはとても嬉しそうにしている。
こんなに喜んでもらえるなら、あげたかいがあった。
まあ、これを目当で、来たんだけどね。
「なあなあ!俺のは!」
私がそんな事を考えていると、
青江がきらきらとした目で言ってきた。
「ごめん、ない。」
青江の言葉に私があっさり答えると、
青江が悲しそうにした。
え、なんか、ごめん。でも、青江は剣使えないからこれ渡しても意味ないよね?
私は宝箱からでた剣を見ながら考えた。
「しょうがないでしょ!ないものは!
ていうか、青江、武器使えるわけ?」
青江の顔をみて、ホシがそう言った。
「だってだって!カイも前さおから剣もらってたし!俺もなんか欲しい!」
と、青江が駄々を捏ね出した。
多分カイも青江の言葉を聞いて、
私と同じ事を考えているのであろう。
私が前あげた剣を見ている。
「はぁ、また今度私が青江の武器買ってあげるから」
と、ホシが呆れながらそう言った。
「いや、それはいい!」
と、青江があっさり断った。
「!せっかく奢ってあげようっていってるのに!」
青江の返答に少し怒りながらホシが言う。
「・・じゃじゃあ帰ろうか。」
少し気まずかったので、私はそう言い、
みんなで魔法陣の中に入り、ダンジョンの外にでた。




