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73 島津攻略3

理事会の各面々の所にそれぞれが勝てない面々からの苦情が入った


曰く「『寄付金を支払わなければ退学』とは何事か!」




自分の祖父だったり恩師だったり妻の実家だったり、である


驚いたのは理事会の面々である


島津の不始末は島津がつける


そうなっていた




ところが毛利の所のバカ息子が介入して理事会としての案件になったのだ


いや冷泉院の当主ゆきこのちちおやがそうした



丁度経済界の会合があり、そこに居た理事が勝てない面々に向かって


『うちの娘が何をした?無実の人間をどうやっても退学にしたいのか?』


と公衆の面前で喧嘩を売ったのだ




『無実の人間を冤罪にする』


若ければ無視しただろう


ところが歳をとるとそれだけで分別が生まれる


長く経済界で生きていればなおさらだ


少しの傷が損害につながるのだからだ




そんな賢者の集まりで自分の息子が、教え子が、外孫がバカをやった


面目丸潰れである


おまけに知り合いばかりの衆人環視の中やられらたらたまったものではない


それだけでもう取り返しがつかない傷がついた



言わゆる『晩節を汚す』というやである


言われた面々はその場では取り繕えた


長年の経験と自制心で、である




ところが帰宅すると、いや帰りの車の中で爆発した


スマホを取り出し、相手を呼び出すなり怒鳴りつけた




その災難が7人の理事全員に振りかかった


たまらなかったのが島津と毛利以外の理事である


寝耳に水だったからだ




ところがしっかりと学院の関係者 ~目撃した生徒とその保護者~ は認識済み


理事じぶんたちだけが知らなかった



外堀を知らずに埋められていた


そして最後のトドメの一撃がきた


勝てる要素がまったくなかった



いや始まる前にすでに負けていた





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