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69 野球編

「おーい、暗くなったからそろそろやめるぞ!」


キャプテンの声で部員達が動きを止めた




なぜこんな


部員達の正直な気持ちだった





事の起こりは理事会の息子が冷泉院にちょっかいを掛けたことだった


「おい、オレの彼女にしてやる」


二年の島津が一年の冷泉院雪子にそう言った




一年の教室までわざわざ出向いて言ったのだから目撃者は多い


いや同じ野球部員の一年がその場を見ていた



制服を着崩したチャラ男


噂では親が理事会の理事であるのを言いことに女子生徒を何人も食い物にしている


泣き寝入りした女子生徒は多い





なにせ国内序列7位の企業なのだ


学院どころか世の中の大抵の女子生徒は逆らえないだろう




そんな女好きが美人でスタイルが良い冷泉院雪子に目を付けないはずがない


さっそく声を掛けてきた




教室に居た生徒は皆、新しい犠牲者の発生に胸を痛めた


そして自分の無力感に絶望した





ところが言われた雪子は


「お断りしますわ」


<ぺシン>


髪を触ろうとして島津が伸ばした手を扇子で叩き落とした





「この野郎!」


激高する島津



雪子は扇子を時には突き


また時には薙ぎ払って顔を打つ


扇子が縦横無尽に動き島津を見事に撃退した




「憶えていろ!」


そう捨て台詞を吐き捨てて去って行った





次の日には


『校内の暴力行為で冷泉院雪子を1週間の停学に処する』


との張り紙が出た

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