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54.奇妙な関係③

 さて、役者は全部そろったわけですが、収束付けられるんだろうか?wwww


 人が多すぎて鼻血出そうですwwwwww取り合えず寝ます、お休みなさいませ。

 桐華は正樹と話をしながら焦っていた。


 普通の生活を望むのならば『戸上と関わらない方がいい』そう言われていた。理由も一応は聞いた。だからこそ今まで、戸上と関わらず生きて来た。『彼の人』に出会って以来ずっと。


 正樹がとかみという姓なのは判っていたし、それが戸上ではなく疾上だという事を確かめてから、友人付き合いを始めたくらいだ。


 だというのに。結局、戸上と関わってしまった。


 この土地には戸上は多い。けれど、これはまずい。本格的に。


 戸上家の中の事情に疎い桐華だったが、流石にその名前は知っていた。戸上陸。術者の中でも超が付くサラブレッドだ。


 それが、目の前にいた。


 終わった……。一瞬、目の前が真っ暗になった。やはり、戸上と関わらずこの土地で生きていくのは難しいのだろうか。


 戸上の権力争いの道具にされるのはごめんだった。桐華も戸上家が喉から手が出るほど欲しがる術者の女の一人だった。


 戸上は闇使いを忌避する。桐華は闇使いだ。けれど、夜上との血のつながりは限りなく薄い。夜上ではないということを盾に、闇使いであることには目を瞑って、利用される可能性は低いとは言えなかった。


 だからこそ今まで関わらないように気を付けて来たというのに、それが全て無駄になってしまった。寄りにもよって戸上陸このひとと関わり合うことになるなんて。


 けれど、正樹と話て落ち着いて来るにしたがって、今はまだこちらのことを知られているわけではないと思い直した。また、人柄を信用した正樹の友人らしいという事実もあった。


 気にかかるのは、苦手だった吉良と陸が関係あるらしいということではあったが、急いで逃げ出すほどのことではないように思えたのだ。


 逆に、陸と言う男性を介してこの二人が繋がってしまった事実の方が気になっている。


 少し前にも洪水に巻き込まれて、正樹が怪我をしたという事実もある。正樹の周りで何かが起こっているという心配が確信へ近づいているような気がして。大切な友人がそんな状況にあるかも知れないというのは見過ごすことは出来なかった。


 術者であることを隠して自分に何ができるかはわからなかったけれど、それでも。それは、桐華なりの正義だったのかも知れない。


 取り敢えず正樹が納得するまでは付き合おうことにした。


 こうして三人三様の思惑によって、奇妙な三角関係が病室の中に成立したのだった。

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