46.小さな軋轢④
ああ、心臓に悪い展開程、筆が進む進む。( ノД`)シクシク…
今朝(午前3時ごろ?)投稿した分は、昨日投稿する予定の分です。
まあもともと、吉良は悪役の予定だったし仕方ないかぁ。死ななかった分だけ良かったかな♪
本日のBGMは、LiSA様の『紅蓮華』 アニメも漫画も嗜んでおりませんが、いい曲ですねw
友人からカラオケで披露するように指令を頂いているので鋭意練習中wwww
ちなみに、作者はアニメも漫画も殆ど手を出していません。特にアニメは目が合わないのか疲れてしまって長時間見ることができないのです。(あとアニメお約束の良いところで次回もキライw)せいぜい長編映画をみるくらいで(視力は2.0ありますがwwww)
PC作業なら8時間でもできるのに何故でしょう??誰か教えてください
どれだけ足搔いてもどうにもならないものがある。
既に成人と言える年齢に達している吉良だ、それは良く判っている。けれど、そうと知っていてなお心の奥の奥でちらちらと燻る『熱』がある。
その『熱』は、普通に生活していれば存在することを忘れるほどにもう縁遠い存在になっている。
決して吉良から切り離すことのできないモノでもあり、戸上の一族に連なるものとして生を受けた以上、死ぬまでそれと共に生きなければならないのだろうと覚悟もしていた。
けれど、彼の後を付いて歩く彼は。
全くの自然体で存在しているように見える。戸上に対する外連味など全く感じない。
それが、気に入らない。
自らの感情に吐き気がする。
これ程に自分の中に黒い感情があったのかと、認識されられることこそが何よりも苛立たしかった。
穏やかな表情のままで、陸を案ずる様子の正樹を見て、吉良はその穏やかさに癒されながら同時に熱に焦かれる様な痛みを感じていた。
二律背反。その全ての原因が正樹にあるように思えて仕方がない。
陸の病室に戻り、二人は言葉を交わすことのないまま、先程とほぼ同じ位置に自らの体を落ち着けた。
波立つ心を抑えながら正樹から視線を逸らし、病室から見える外界に癒しを求める吉良の瞳は、本人も気付かぬままに揺れている。
対する正樹も実のところ、そう悠然と構えているわけでもなかった。
そもそも正樹は病院が苦手だった。白い壁と漂う消毒液の匂いだけでも、窒息してしまいそうな気分だった。
そして、今回の件に関しては制限時間があることを知っている。その時間が刻一刻と失われている事実。さらに言うなら天秤にかけられているのは自分の命ではなく、何も知らずに生活している何千、もしかしたら何万かも知れない命だった。
また、正樹にはもう一つ気になることがあった。
それは、陸と徹の清藍に対する『執着』にも似た思い入れだ。
人を想うことはとても美しいことだ。それが純粋であればあるほどに。けれど、それはある意味で究極の諸刃の刃になってしまうことがある。
二人の思い入れは、正樹からすると少し危ういものに見えてしまうのは、正樹の思い過ごしなのだろうか。
だからこそ、新汰と連絡が取れない今、誰かが陸の傍に居ないといけない様な気がしていた。
本来なら陸を止める役目は徹か新汰なのだろう。しかし、残念なことに今ここに二人はいないし、すぐに戻ってこれる状況にもないのは何となくではあるが察していた。
今ならば、術力の弱い自分にも不正ともいえる助っ人がいる。
何となく意識を彼の神に向けてみれば、伝わってくるのは”是”という答えのみだ。
それでも今はその力に縋るしかない。彼の神が自らの意志で協力してくれる間は何とかできる。
他力本願。虎の威を借る狐。そんな言葉が、自分の心に去来したりもしたが、そんなことは後で反省すればいいことだ。今できる事をする、ただそれだけだ。そう思うしかなかった。