39.最悪の邂逅①
いきなり戦闘ですよっと。戦闘シーンは嫌いなんだよーー( ノД`)シクシク…
いきなりブチ切れたのは誰でしょうか(バレバレだけど)
そう言えばこの二人、面識あったかなー?ない気がするwwwと気付いてこんな展開にw
何故か午前中ずっと音楽データの整理してますた。集めすぎて多すぎるデータをなんとかしないといけないでござる。
今日はGuitarHeroという洋ゲーの音ゲーのサントラを聞いてますた。Dragonforceかっこいいっす♡
それを目にした時に自分の血が逆流したかのような感覚を覚えた。怒りに鳥肌が立っていく。
何をしているんだ?!と叫びたいが、混乱と怒りのあまり言葉が出ない。普段から周りの発言に注意を向けるだけで、割といっぱいいっぱいな正樹には、こんな時にうまい言葉など見付かるわけもない。
だから、声を上げるのはさっさと諦めた。
既に相手からも自分の姿は視認できているのは間違いない。何せ門の前でばったりとかち合い、視線まで合わせているのだから。
正樹の突然の来訪に相手もまだ固まっている。考えてみれば土曜日の午後という時間帯は、意外と人の出入りの少ない時間帯かも知れない。
人を拐かすにはなるほどいい時間帯なのかも知れないと、頭のどこか冷静な部分で考えた。
だからと言って、そのまま行かせるものか。
水難事故でぼろぼろになった知人たちの姿が脳裏に浮かび上がった。それは、まだ新しい記憶でありありと思い出せた。
また、あんな目には合わせない。
細く開けられた瞳に剣呑な光が宿った。そしてそれは刃物のように鋭く相手を捉えた。
流石に普段から特殊警棒なんて物騒な物を持ち歩いているわけではない。そもそもあれは仕事の際に自分の力不足を補うために用意した物で、自らの力をひけらかすためではないので普段は持ち歩く必要もない。
しかし、今はそれを持ち歩いていないことを後悔した。
代わりに手にありったけの術力を乗せた。
「!……っちょっと!!いきなりそれ?!」
相手の方が動揺したのだろうか、術力が働く気配を察して慌てたように声を上げてくる。
静止の声に従う必要などありはしなかった。
相手はひょろりとした青年だった。どこかで見かけたような気がするから間違いなく戸上の関係者、それも本家に連なる人間だろう。ならば、手加減する必要も理由もなかった。
そのまま、腕を振り抜いた。二人の距離は、そのままでは触れ合えない程度に離れている。
利き腕を中心に巻き上がった風が、かまいたちの様に目の前の青年を襲う。制止の声が届かないと察した青年は両腕で顔を庇う。
ヒュンヒュンと音を立てて断続的に風が過ぎて行くたびに、青年の両腕が切り裂かれて行く。
浅いっ。
相手も術力を使いガードしているようで、傷つき血を流してはいるもののそのダメージは微々たるものに見える。
更に相手が言い募っているのが見て取れるが、既に頭に血が上っており言葉は耳に入ってこない。また、自らが集める風の音で外音はそもそも聞き取り難くなっている。
今度は体全体に風を纏わせ、人とは思えぬ速さで相手の懐に入り込んだ。
右、左と二度までは相手も避けることができたが、三度目で右に体がぶれたところで、タイミングを合わせるように右拳を繰り出す。
捉えたと確信し、手応えもあった。しかし、その威力は相手の目前で何かに阻まれた。
「……神憑きか……」
食いしばった唇の端から零れ落ちた声は小さかった。