第83話 食事会
私のピアノをカイがベタ褒めしてくれるので
私は気分よく他の自分の曲もピアノでアレンジしていく
自分で作曲した曲を弾くのはとても楽しくて
時間を忘れて長時間弾いてしまっていた
そのまま私は思いつきで新曲を作ってみようとする
ピアノから曲を作るのは初めてだから
苦戦はしているが
いつもと違った楽しさがあった
さすがに疲れたので休憩しようとすると
周りにはジャッカルとカイ以外にも
アーマーもリリーもホリーもいて
ナイルとグレイも宿に帰ってきていた
「あれ?ナイルとグレイもう帰ってきたの?」
「とっくに帰って来てるよ。」
とナイルに言われる
「え?もうそんな時間経ったの?」
「もう17時だぞ。」
「ふぁ!?」
嘘でしょ
ナイルとグレイが楽器店へと行った時間が11時頃だったから6時間ぐらい夢中になって弾いていたことになる
「声かけてくれたらいいのに。」
「何回か声かけたけれど気づかなかったんだよ。」
「え?あ…そうだったんだ。」
アース音楽団が全員集合していて何故か私を囲っているので慣れない状況に緊張する
「あの…お腹空いたのでどなたか一緒に食事でもどうですかね?」
「俺とジャッカルはずっとお前のピアノを聴いていたから腹減ってんだよ。だから早く飯食べに行こうぜ。」
「え。そうなの?じゃあ行こうか。」
「待って!!私も行く!!私もジャッカルと一緒にお昼食べようと思ってずっと待ってたんだから!!」
とリリーが言うので
「じゃあ4人でご飯食べに行って…」
「俺もずっとここにいたから食べてない。」
とアーマーが言う
「なんでずっとここにいたの?」
「恋人の演奏を聴いていたかっただけだけど。」
「あぁ…そう…じゃあ5人で…」
「ねぇ。僕は連れて行ってくれないの?」
とグレイが言うので
私はグレイを抱きしめて
「もちろん一緒に行こうねー♡」
と答えた
「俺だけ留守番は嫌だからついていくよ。」
とナイルが言うので
全員でレストランで食事に行くことになった
私が奥の席へと入ると
隣にグレイが座ったので
グレイをひょいと抱き上げて私の隣をアーマーが強奪した
「アーマーなにやってんの?横取りはよくないよ?」
「ルナの隣は俺だと教育しているだけさ。」
「そんな教育聞いたことないけど。」
「知らないのか?夫婦は隣同士で子供は正面に座らせるのが1番子育てにいいんだぞ。」
「聞いたことないけど…。」
疲れてる体で言い合うのは疲れが増すので私は諦めた
「ごめん。グレイ。正面に座って…」
と言おうとするともう既に正面にはジャッカルが座っていた
「あの…ジャッカル席変わってくれる?」
「無理。今日のピアノについてお前に聞きたいことが山ほどあるからな。」
「後でいいじゃん。」
「今すぐ聞きたいから無理。」
なんでアース音楽団って我儘な人しかいないんだろう
「いいよ。僕はナイルと一緒に座るから。」
そう言ってグレイは別のテーブルにナイルとホリーと座ってしまった
グレイがアース音楽団で1番大人かもしれない
リリーがジャッカルの隣に座り、カイはアーマーの隣に座って食事をすることになった
「なぁ!最後に弾いてた曲!!あれって新曲だろう?」
とカイが興奮気味に話しかけてきた
「一応…。でもまだまだ未完成だから。ピアノで作曲難しいけど楽しかった。」
「めちゃくちゃリズム早くなかったか?」
「そうなんだよね。だから人前で歌うような曲にはならないかも。弾きながら歌うのは不可能に近い。」
「リリーに歌ってもらえばいいじゃないか。」
「ダメだ。リリーにルナの曲は歌わせられない。」
とジャッカルが言う
「私、リリーの為に作ってみたいのにな。」
「ダメだ。ルナの作る曲はリリーの歌声のイメージとは違うものだ。ルナの曲はルナが歌うからいいんだよ。」
「たまにはいいじゃん。」
「ダメだ。」
「だって。ねぇカイ。ジャッカルひどいと思わない?このままだと新曲はお蔵入りだね。」
「ルナが歌えばいいんだろ?じゃあルナが歌えばいいじゃないか。」
「歌いながら弾くのは無理だよ。」
「弾くのをやめればいいよ。」
「えぇ!?私からギターを取り上げるつもり!?」
「大して上手くもないんだから問題ないだろ?」
「ギター弾いて歌うからテンション上がるの!」
「でもギター弾いてたら歌えないんだろう?」
「それはそうだけど…」
「あんなにかっけえ曲お蔵入りにするのはもったいねぇよ!完成させて歌えばいいじゃないか!!!」
「まぁ気に入ってはいるけど…」
「ギターもドラムもピアノもあるんだからギター1つなくなっても大丈夫さ!!」
「あんなリズム早い曲私滑舌良く歌える自信ないけど。」
「練習しろ!練習!!ルナはギターの練習はたくさんするくせに歌の練習はほとんどしないからな。」
「今は初々しい駆け出しの歌声を売りにしてるから。」
「もう半年以上経つのにまだ初々しい駆け出し歌い手のフリをするつもりか?」
「だって駆け出しの若々しい歌い手だし。」
「一生新人の気持ちでいるなよ。」
「ルナ。カイと仲良くなったの?」
とアーマーが言う
「仲良く見えた?」
「うん。嫉妬しちゃうな。」
「喧嘩してるだけだよ。」
「喧嘩するほど仲がいいんじゃないか。」
「じゃあアーマーとも毎日喧嘩しよか。私はそれでも構わないよ。」
「やだ。もっと甘やかしてほしい。」
私はアーマーの頭をわしゃわしゃと撫でる
「満足した?」
「全然。足りない。ルナの全部欲しい。」
「もう疲れてるからまた今度ね…」
「また今度!?甘やかしてくれるのか!?全部!?!?いつ!?いつやってくれるんだ!!」
「そんなの今どうでもいいじゃん、もうご飯いいから早く寝たい…」




