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第82話 ピアノ

「ルナお母様。では行ってきますね。」

「え?私も行くよ?」

「いえ。ルナお母様は留守番でお願いします。」

「な…なんで!?」

「必要がないので。」

「えっ。」

「じゃあ行ってきますね。」

「待って待って待って!!1人じゃ危ないよ?保護者の付き添いが必要じゃない?」

「付き添いはナイルに頼みました。ルナお母様は必要ないです。それに世間一般的にルナお母様は保護者にはなれませんから。」

「…。」

「では行ってきますね。」

「…いってらっしゃい。」

そう言ってグレイはナイルと共に楽器店へと行ってしまった

ベースの練習を店主さんに教えてもらう為に

「世の中上手くいかないなぁ。」

私は宿のロビーでジャッカルとカイに愚痴る

「好き勝手に生きてるくせに何言ってんだ?不満なんてないだろう?」

カイが言う

「グレイが反抗期なの。」

「おととい知り合ったばかりのくせに反抗期?」

「楽器店についてくるなって言うんだもん。」

「ブッ!アハハハハハハハハハハ!!!それ反抗期じゃなくてただ嫌われただけじゃねぇの?」

「そんなことないもん!自立しただけだもん!親離れしただけだもん!!」

「もう親の愛情はいらねぇってさ。よかったな。」

「何がいいのよ!?」


私とカイがいつものように喧嘩していると

「すみませーん。ここに置いて大丈夫でしょうか?」

とピアノを運んでくれている業者が言う

「はい!お願いしまーす。」

「おい!なんだこれは!!」

ジャッカルが声を荒げて言う

「私が購入したピアノですけど。」

「勝手に購入するな!!バカ!!」

「えぇ?人の買い物にケチつけないでくれる?」

「普通一言言うだろう?」

「普通ってなに?常識って何?全然わかんない。」

「こんなでかいものどこに置くんだよ!!」

「宿の部屋に置くよ。」

「ここの宿は部屋が広いから入るがこれからの宿が狭かったら入らないだろう!?どうすんだよ!!」

「アーマーならなんとかしてくれるんじゃない?

「お前はアーマーを便利屋だと思ってんのかよ!!」

「やだなぁ。便利屋兼恋人ですよ。」

「アーマー振り回されて可哀想…」

「何言ってるんですか?アーマーは私の世話をしている時幸せそうですよ?」

「まぁ…2人が幸せなら外野がとやかくは言えねぇけどさ…。1つわかったのはルナが最低だと言うことだ。」

「うるさいなぁ!!!まぁいいや。せっかく届いたんだから弾こうー」

私は初めて弾く曲は決めていた

私が作曲した曲を弾こうと

私はピアノを30分自分の作曲した曲をピアノアレンジで弾く

「さて。じゃあ歌いますか。」

ギターで弾くときは魂で叫んで弾き語りをするけど

ピアノの弾き語りは切なさや哀愁が増してこれはこれでとてもよかった

弾き終わるとジャッカルとカイだけではなく

宿のお客様や従業員のかたも足を止めて拍手をしてくれた

「えへへ…ありがとうございます。」

「お前これ…いつ考えた?」

「ピアノ購入してから。私の曲こんな感じでピアノ入ったらいいなぁ〜って。」

「他の曲は?考えてるか?」

「まだだよ。これだけ。」

「じゃあ全曲ピアノ入れて楽譜作れ。アーマーがピアノ弾けるからルナの曲にピアノも入れるぞ。」

「ええ!?い…今からですか?」

「当たり前だろ?」

「えぇ…ピアノ届いたばっかりだからまだまだ弾き足りないのに…。」

「購入したんだからいつでも弾けるだろう?」

「ピアノ購入した初日ぐらい自由に弾かせてくださいよ!!」


「そうですよ。ジャッカル。ルナに弾かせてあげてください。」

カイが言う

「ルナの曲をもっと聴かせてくれよ。ルナが弾くルナの曲が。ルナが歌うルナの曲が。俺は1番好きなんだ。」

「あーーー今すぐにドラマ叩きてなぁって。」

「気分が高揚するんだよ。」

「だからもっと弾いてくれよ。ルナ。」

「俺をもっと気持ちよくさせてくれ。」



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