第76話 説明会
アース音楽団のみんなが説明を求めるので全員ジャッカルの部屋に集まってグレイの説明会が行われた
「今日ルナはこの男を拾って来たということでいいのか?」
アーマーが言う
「平たく言うとそうだ。」
ジャッカルが答える
「ルナが運命を感じて母親としてグレイを育てようとしていると?」
「そうだ…。」
「ルナ。誕生日で13歳になったとはいえまだ子供だ。母親にはなれないよ。その子は孤児院に連れて行こう。」
「絶対嫌。グレイはもう私の子供だから。」
私はアーマーに反抗して答える
「今日会った子供に何故そんなに感情移入をしている?可哀想な子供を全員子供にしていくつもりか?」
「そんなことしないわよ。グレイは特別。一目惚れかな。」
アーマーの体から僅かに炎が漏れる
私が一目惚れしたと言ったからだろうか
逆鱗に触れたようだ
それでも…暴走しないように自我を保とうとしていた
「ふーん…一目惚れするほどタイプの男だったわけだ。そいつが。恋人にすると俺に怒られるから子供にしようとしたのか?」
「別にそんなんじゃないわよ。なんで一目みただけで恋に堕ちないといけないのよ。」
「一目みて母親にはなれるんだな。」
「うん。この子を守ってあげたーーいってなんちゃったんだもん。」
「そうか。じゃあ孤児院に連れて行こう。」
「えぇ…どうしてもダメ?」
「ダメだ。」
「じゃあアース音楽団辞めて私も孤児院に入る。」
「はぁ!?」
「なっ…何言って…!!」
ジャッカルとカイが驚いて立ち上がって言った
「だって私はグレイの母親だもん。一緒に過ごさないとね。」
「…俺達よりも今日出会っただけのその少年が大事だと?」
ジャッカルが言う
「アース音楽団のみんなは大好きだけど…私はグレイと一緒に生きたいから。認めてくれないなら抜けるよ。」
「意味不明なことを言うな!!運命だとか一目惚れだとか…そんな不確かなものに俺達の仲は裂かれないといけないのか?そんな今日会っただけのやつに俺は負けるのか!?」
アーマーがキレて言う
「だって運命感じちゃったんだもん。絶対一緒に生きたい。」
アース音楽団全員が唖然としている
グレイは当事者なのに我関せずの様子だった
何もかもどうでもいいようで
早く寝かして欲しいというような態度だった
「衣食住をグレイの分もマナが用意するなら俺からは文句はない。好きにしろ。」
ジャッカルが言う
「おい!!わけわからないやつを一緒に連れて行くつもりか!?」
アーマーがジャッカルに抗議する
「そんなこと言ったらお前が1番わけわからんやつだしな。納得出来ないならアーマーが抜けろ。俺はルナを失いたくない。」
苦虫を噛み潰したような顔でアーマーはジャッカルを見つめる
「お前は父親になるんだろう?ルナの家族ごっこに入ってやれば?ルナの旦那になれるんだ。悪い話じゃないだろう?幸せな家庭を築けばいいよ。」
「こんな歳の近い子供なんて…」
「アーマーは結局ルナを取られる心配をしているだけだろう?おい!グレイ!ルナと恋仲に絶対にならないと誓え!!」
ジャッカルがグレイに言う
「ルナお母様と恋仲になんて絶対にならないと誓います。」
「破ったら殺す。」
アーマーが言う
「構いません。破ったら殺してください。」
グレイが淡々と答える
「よし!じゃあ話し合いは終了!!解散!!」
ジャッカルがそう言って私達は解散した
私は当然のようにグレイを自室に呼ぶと
「おい。グレイはどこで寝るつもりだ?」
「私のベッドで一緒に寝るつもりだよ。」
「ダメだ。許可出来ない。」
「じゃあどこで寝るのよ。」
「俺と一緒に寝る。」
アーマーはグレイの手をぐいっと引く
「俺は父親なんだろう?何の問題もないはずだ。」
「えぇ…。いきなり知らない男と同じベッドに寝かせられるのグレイが可哀想だよ。」
「ルナだって今日会ったばかりのくせに。」
「私は母親だもん。」
「俺は父親だろう?」
「うーーーーん…。わかったわよ。でも私も一緒の部屋で寝る。それならいいでしょう?」
「え?う…嘘だろ?あんなに一緒の部屋になるのを嫌がってたのに?」
「ダメ?」
「いいに決まってる!!」
私もアーマーの部屋にグレイと一緒に寝ることになった
ベッドは元々2つある部屋だったので私が1つ使ってもう1つのベッドにアーマーとグレイが寝る
私達が部屋に入った瞬間アーマーは後ろから抱きしめてきた
「ちょっと!何すんの!!」
うなじにキスをしてきてアーマーは言う
「夫婦仲が良くないと子供の成長に良くないんだよ?」
「だからって目の前でこんなの…恥ずかしいでしょう!?」
「…嫌だとは言わないんだね。」
「嫌だから!!バカ!!離して!!」
「…今日のデート分のキスまだしてないよ?」
「え…そ…そうだね…。」
「こっち向いて。」
「無理!ダメ!グレイ寝かせてから!」
「寝かせた後ならいっぱい出来るね。」
「1回だけに決まってるでしょう!?」
「でも…グレイを起こしちゃダメな状況で…俺がいっぱいキスしてもルナは抵抗出来ないよ?きっと。」
「なっ…!!!」
「今してくれるなら1回で終わらせてあげる。ね?ルナこっちみて?」
私は暫く考えて言う
「…グレイ。ちょっとの間だけ目を瞑っててくれる?」
「わかりました。ルナお母様。」
グレイが目を瞑ったのを確認して私はアーマーの方に振り返る
ぐいっと少し強引にキスをしてきた
「!?」
舌を入れてキスをしてくる
私はアーマーの肩を叩いて抵抗するが全然やめてくれなかった
濃厚なディープキスをしてきて私は腰が抜けてしまった
「フフッ。可愛い。」
アーマーが言う
「…バカ。」
キスで腰を抜かしたことが恥ずかしくてまともに顔を見れなかった
グレイの方にパッと目線を向けると
グレイは全く目を閉じていなくてバッチリ見られていた
「ひゃっ!!!なん…なんで…!!!」
私は恥ずかしさで真っ赤になり言う
「ラブラブなんですね。僕のお母様とお父様は。」
「ちっ…ちがっ!!今日は特別な日でいつもはこんなことしないんだから!!」
私が必死に弁明するがアーマーは私の頬にちゅっとキスをして
「そうだよ。俺達はラブラブ夫婦なんだ。よーーーーく見て覚えるんだよ?グレイ。」
「目に焼きついて忘れられないです。」
グレイが言う
「い…今すぐ忘れなさーーーーーーーーーい!!!」
私は顔を真っ赤にして叫んだ




