第60話 デート準備
私とカイとジャッカルの三人で新曲の練習を始めた
「この曲コーラス歌って欲しいんだよね。」
「リリーに歌って貰うのか?」
「違うわよ。ジャッカルに歌って貰うの。」
「俺!?むりむりむり!!歌うなんて俺には無理だから!!」
「上手く歌わなくてもいいからさ。曲を盛り上げる為にちょっとだけ歌うだけ。ね?いいでしょう?」
「ルナ一人でいいだろう?」
「そんなこと言わずに…練習なんだから試しにいいじゃん。」
「下手だからな?」
「私の曲は魂込めて叫べばいいから。」
私は歌って欲しいコーラス部分を伝える
「じゃあコーラスありで合わせまーす。」
カイの合図で曲が始まり
私達は新曲を作りあげる
サビ部分を後ろからジャッカルが歌ってくれるだけで
気分がぶち上がった
「気持ち良すぎぃーーーー!!二人とも最高だよ!!」
「ジャッカルのコーラス入れた方がめちゃくちゃ良かったよ!!」
「まぁ…やってて気持ちよくはあったけれど…」
「最高だったよ!ジャッカル!」
「コーラスなしじゃ物足りないよ!ジャッカル!!」
「…わかったよ。本番もコーラスありにしよう。」
「やったああ!!」
「楽しみだなぁ!!」
私達は新曲の練習を一回中断して三人でお昼を食べに行った
「新曲いい感じにあってきたねぇ。」
「ルナのギターの技術がもう少し上がればもっと良くなるよ。」
「なに?カイが教えてくれるの?」
「なんで俺が?ジャッカルに教われよ。」
「アーマーには教えてたくせに。」
「俺が教えあげられるのは初心者だけだよ。」
「私は玄人だから無理ってことね。」
「ギターの技術はど素人だけどな。」
「うっさい!!歌いながら弾くのって大変なんだから!!」
「お前ら演奏終わったらすぐに喧嘩始めるのやめろよ…。」
「これが私達の愛情表現なんです。ね?カイ。」
「本音で話し合える音楽仲間です。」
「本音で話し合いすぎてぶつかりすぎてないか?」
「殴り合いの喧嘩で友情が深まるとかそんな感じです。」
「言葉の暴力が俺達を強くする。」
「強くならなくていいから普通に仲良くしろよ…。」
「普通なんてつまんない価値観とっくの昔に捨てたわよ。ねぇ?カイ。音楽家なんて尖ってないとね。」
「仲良しこよししたくて音楽やってねぇから。」
「フッ。まぁそうだな。」
私達は昼食を終えた後、また新曲の練習をして
夕方頃に解散した
「私今からデートなんだ。」
「アーマーとだろう?」
「デート服買いに行くからどっちか付き合ってよ。」
「俺はもう嫌だ。ジャッカルについていってもらえ。」
「ねぇ。ジャッカルいいでしょう?」
「はぁ…わかったよ。」
私とジャッカルは街へと出掛けて服屋に入る
「可愛い町娘みたいな格好にしたいなぁ!」
「あんなにアーマーと恋人になることを嫌がっていたくせに乗り気なんだな。」
「まぁ…可愛い格好してみたかったし、たまにはいいよね。オシャレするのも。」
「ルナはいつも同じ格好しかしないからな。」
「ね。どれが似合うかな?」
「顔もスタイルも悪くねぇから何でも似合うだろ。好きな服選べばいいよ。」
「あーん。そうじゃなくてジャッカルの好みを聞いてるの!」
「俺の好みは露出多めの胸元が空いた服だが?」
「うん。私が間違ってた。ごめんね。」
「わかればいいんだ。」
「恋人にもそんな格好させたいの?」
「当たり前だろ?」
「他の男にも見られるのに?」
「自慢できるじゃねぇか。俺の女は最高だってな。」
「フフッ。じゃあ今日はアーマー自慢の女になれるように頑張らないとね。」
私は服を手に取る
「その服にするのか?」
「アーマー好きそうじゃない?」
「さぁ…あいつなら何でも喜びそうだけどな。」
私は選んだ服を購入して宿に帰る
ジャッカルと別れて自室へと帰る
部屋にはリリーがいて一緒に出掛ける準備をしてくれた
「アーマーの思いが報われて私は感無量だよ…」
リリーが私の髪を櫛でとかしながら言う
「私もまだ実感ないけどね。デートしたら何か変わるかな。」
「羨ましいなぁ。楽しんできてね!!」
「襲われたら金玉蹴り飛ばそすイメトレだけはしてるよ。」
「もっと楽しいこと考えなよ!!」
髪型をおさげにして先程購入した服を着て準備万端だ
「香水つけてあげる!」
仕上げにリリーが香水をつけてくれて私は部屋を出た
ロビーでアーマーと待ち合わせしているので
ロビーへと向かうともう既にアーマーがいた
アーマーはスーツを着て待っていた
「アーマーお待たせ。」
私は赤頭巾の格好をしてきた
私が孤児院時代に憧れていた服だったからだ
「…凄く似合ってる。可愛いよ。ルナ。」
「ありがとう。でもこの服じゃもしかしてダメかな?アーマースーツ着てるし、もしかしてドレスコードあるレストランなのかな?」
「いや…レストランはキャンセルするよ。」
「え?せっかく用意してくれたのに…」
「いいんだ。俺が間違っていたよ。ルナがドレス着て豪華な食事を好むわけなかったのにね。変に気合いを入れて空回ってしまったよ。豪華な食事が好きならあの屋敷を出て旅に出る必要なんてなかったんだから。」
「豪華な食事も好きだよ。」
「硬いパンが一番好きなんだろ?」
「…フフッ。そうね。」
アーマーは私と手を繋ぐ
「初めて会ったあの日のように自由に街を探索しよう。」
「自由に!!」
私達は手を繋ぎ街へと走り出す




