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第52話 おやすみ

「ルナ。ご飯食べに行こう。」

「ルナ。一緒に宿屋に帰るよ。」

「ルナ。どこに行くの?俺も一緒に行くよ。」

「ルナ。頭の怪我を見せて…。まだ重症だよ。安静にしなきゃダメだよ。」

「ルナ。医者に行こう。傷が残らないように診てもらわないと。」

「ルナ。おやすみ。」

「ルナ。おはよう。」

元々ずっとくっついてきていたけれど、奴隷未遂事件からアーマーの過保護に拍車がかかってしまっている

私が一人で行動することは許されず

常に一緒に行動をしている

正直鬱陶しいと思っているが

アーマーが本気で心配しているのが伝わるので無下にも出来ない

時間が経てば落ち着くといいけど…

寝る時は私とリリーの部屋に入ってきて私が寝付くまでずっと側にいる

そして私が起きるともう既にアーマーは部屋に入ってきている

…まてよ。アーマーは自分の部屋に帰ってる?

いつ寝てる?

「ねぇ。アーマー。」

「何?ルナ。」

「アーマーって自分の部屋で寝てる?」

「寝てないよ。」

「この部屋で寝てるの?」

「寝てないよ。」

「…もしかして一睡もしてないの?」

「そうだよ。」

「だ…ダメだよそんなの!!死んじゃうよ!!」

「だって眠れないんだから仕方ないじゃないか。」

「どうして寝れないの?」

「夢に出るから。血塗れで倒れるルナを。」

「アーマーが助けてくれたから無事だったじゃない!!」

「ルナを失うと思うと震えが止まらない。耐えられない。俺はルナしかいらないのに。」

「私だって一応、護身術と剣術は習ってるんだからそんな簡単にやられたりしないって!心配しすぎ!大丈夫だよ!」

「大人の男が力で抑え付けられたら終わりじゃないか。それに今回のような不意打ちで殺される可能性もある。実践はタイマンで勝負することなんてないんだ。みんな卑怯な手を使ってくるんだから。」

「わかった。心配なのはわかった。この話は後でしよう。アーマーは今すぐに寝るべきだから。」

「俺が寝てる間にルナが襲われたらどうする?」

「そんなことは起こりません。私は宿にずっといるから。」

「宿に不法侵入してくる不審者が来るかもしれない。」

「そんなやつが来たら警察がなんとかするから。」

「信じられない。俺が守らないと。」

「眠らないと私のこと守れなくなるよ?」

「大丈夫だ。眠らないと死ぬなんて都市伝説だ。」

「そんなわけないでしょう!?死ぬから!!ほら!」

私はアーマーをベッドに押し倒す

「寝ろ!!!」

「不安で眠れない。」

アーマーは私をベッドに誘うように布団を空ける

「一緒に寝てくれなくちゃ眠れない。」

「わかったから。」

私はアーマーの隣に入りベッドに寝転ぶ

アーマーは私を抱きしめながら寝ようとする

「ずっとこうしていれば幸せなのに。」

「こんなところで寝てるだけの人生なんてつまらないわよ。」

「そんなことない。人生で一番最高に楽しいよ。」

「堕落した生活になるわよ。」

「構わないよ。成長なんて望んでない。時が止まればいいと思ってるんだから。」

「バカなこと言ってないで寝よう。子守唄歌ってあげようか?」

「いいね。最高だ。」

私は孤児院の時にシスターに歌って貰った子守唄を歌う

「…眠るのがもったいないよ。もっと聴きたい。」

「いつでも歌ってあげるから。寝よう?」

「ルナとの時間が一分一秒でも惜しいよ。」

「ずっと一緒にいるくせに。」

「足りないよ。全然まだまだ足りない。もっと愛してくれなくちゃ。満たされない。」

「我儘だなぁ。」

「大好きだよ。ルナ。」

「知ってる。」

私は再び子守唄を歌う

そのままアーマーは眠ってしまった

あの日から寝れていないのなら三徹していることになる

頭から血を流して私が倒れる姿はトラウマになっているみたいだ

私はアーマーを苦しめてばかりだな

悲しい思いをしてほしくない

辛い思いをしてほしくない

…それでも執着と束縛はされたくない

私達相性最悪だと思うんだけどなぁ

たくさん愛されて喜ぶ人もいるだろうに

サテライト様とか

カリン様とか

一度目はカリン様と運命的な恋をしたらしいから

カリン様と出逢えばアーマーも元通り素敵な恋が出来るだろう

それまではまだ

私のアーマーでいてね

「私のこと助けてくれてありがとう。アーマー。おやすみ。」

大好きだよとは言えなかった

この曖昧な関係を続けたいから


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